「そうかね。
高江くんに会ったのかね。
彼はいい青年だろう」
なんで、見合いしなかったんだね、と父親に次の日の朝食の席で言われた。
「……お父様たちが、まるで高江さんをおじいさんのように言うからですよ」
「晴乃さんの聞き方が悪かったんじゃないの?」
望都子は、しゃあしゃあとそんなことを言う。
「その充悟くんとかいう彼より、高江くんの方がいいと思うけどなあ」
と父親は何故かまだ粘る。
「なんで、そんなに高江さん押しなんですか」
「……充悟くんのことは私も調べさせた。
その上で、高江くんの方が確実に優れたところがあると思っているからだよ」
確かに、充悟さんには、いろいろと問題がある。
高江さんの方が明らかに穏やかそうだし。
だが、ちょっと調べたくらいで、高江さんの方が充悟さんより上だと言われるのは、もやっとするな、と思っていた。



