“じゃあ、行ってくるね”
今朝もまた、君との会話履歴の中に、決して拾われることのない呟きを残した。
未練がましいなんて充分に理解しているつもりだ。それでも、時々無性にやりたくなってしまうのだから仕方ない。
テスト終わったよ、なんて連絡は数ヶ月、ずっと既読のつかないまま。
それでも私は、まだ期待してしまうんだ。
お疲れ様、よく頑張ったね、ってその一言を。
君からの返信を無駄に待ち続けて、既読がつかなくて落ち込んで。また期待して、の繰り返し。
辛いけど、苦しいけど、寂しいけど、でも君がくれた言葉があるから大丈夫だなって。
全部ちゃんと覚えてるから、信じていられる。
こんな退屈な、記憶と記録の中の君に囚われたまんまの幸せな日々が、ずっと続いていくのだと思っていた。願っていた。



