朔さんはなにも言わず、
立ち上がって部屋から出て行ってしまった。

太陽はしばらく黙った後、
私に笑顔を向けた。


朔さん、大丈夫かなぁ…?


「んじゃ、木葉ちゃん、
いただきまーす!」

私作の『オムライス』を食べながら
しばらくして太陽の顔色が悪くなった。

「なんか…
なんだろうね。」

それは美味しくないの顔!

「す、すみません…
作り直してるので…
それは食べなくていいです」
「同じように作り直しても
改善されないんじゃないかな?
失敗(これ)の原因をつきとめないと」

そんなこと言われても、
レシピ通りに作ったし。

「俺、料理はよくわかんないから、
教えてあげられないんだけど」
「とにかくもう一回作るので」

と言うと、太陽はびくっとして席を立った。

「ご、ごめん、木葉ちゃん。
俺、今日はあんまりお腹空いてないから
もう休むね!
おやすみ~」
「え?あー…おやすみなさい」

これって…めっちゃ嫌がられたよね?


「そんなにやばい?」

朔さんが置いていった
オムライスを食べてみる。

「何?美味しいじゃん」

確かに見た目はぐちゃぐちゃだし、
ちょっと焦げてるけど、
普通に美味しいんだけど。