いや、朔さん。
何を驚いてるの?
玉ねぎだから!わかってるよね?

「………」
「さっくん、そんなだからモテないんじゃん。
最近は優しいメンズがモテるんだよ」
「別にモテたいわけじゃないです」
「だいたいさ、
俺と同じ容姿で医者とか、
女の子寄ってきて困るくらいになるはずなんだよ。
でもこないってことは
性格に問題があるんだよね。
わかる?」

いや、そんなズバッと…
やめてあげてー!

「太陽兄さんみたいに
毎晩違う女性と寝てるような人に
なりたいわけじゃないので」
「毎晩なわけないでしょ。
さっくん、家にあんまり帰ってこないのに、
俺の何を知ってんの」
「誰のせいで帰ってこないのか、
わからないのですね」

あれ?
なんか険悪な雰囲気になってきた…

大丈夫なのこれ?

「誰のせい?俺か雷しかいないよね。
俺たち何かした?」
「はぁ…
自覚ないんですね。
まぁ、こういうのって本人は悪気なくやってるんですよね」
「なに、俺なの?」

太陽の口調がいつもと違う冷たいトーンになっていく。

「言って。何したよ?」
「………」