イケメン警察官、感情ゼロかと思ったら甘々でした

時計の針が、日付をまたぐ直前を指していた。

部屋の灯りを落としても、眠れる気はしなかった。
ベッドに入っても、神経が過敏になっているのがわかる。

(音……)

どこかの階でドアが開いた音がして、胸が跳ねる。

いつもの生活音のはずなのに、いまはそれすら不安を連れてくる。

気づけば、携帯を手にしていた。

(……いま連絡しても、怒られたりしないかな)

一瞬迷う。
でも、思い出した。
神谷が名刺を渡したときの言葉。

『何かあったら、時間を問わずすぐに連絡してください。安心のためでも、構いません』

(……今だけは、頼ってもいいのかな)

そう思って、震える指先でメッセージを送った。

すみません、寝てますか……?
眠れなくて、少しだけ、話せたら……と思って。

数分後、着信音が鳴った。

ディスプレイには、「神谷涼介」の名前。