ルシェリート宅に向かう途中、シルナ行きつけのケーキショップに立ち寄った。
無論、差し入れを購入する為だ。
「すみませーん。こんにちはー」
「あ、シルナ学院長先生。いらっしゃいませ」
あまりにも頻繁に、このケーキ屋を訪れている為。
店員さん達に、完全に顔と名前を覚えられているシルナである。
いつもチョコ菓子ばっか買うから、多分バックヤードでは、シルナのことを「チョコ男」とか呼んでると思う。
「何だか、羽久が私に失礼なことを考えてる気がする…」
「気の所為だ」
「丁度良かったです、シルナ学院長」
ケーキ屋の店員さんが、シルナに向かってにっこりと微笑んだ。
「今日から期間限定で、新しいチョコレートのケーキを販売しているんですよ」
「えっ、そうなの!?」
目がきらーん、と輝くシルナ。
「はい。こちらの、3種のチョコレートとキャラメルをふんだんに使った、期間限定チョコキャラメルテリーヌになります」
いかにも、シルナか好きそう。
「ほわぁぁぁ…!美味しそう…!!」
「このままでももちろん、ホイップクリームを添えていただくと、なお一層美味しく…」
「ほわぁぁぁぁ!想像しただけで最高に美味しそう…!」
…幸せな奴だよ。
駄目だ。シルナの奴、完全に期間限定チョコキャラメルテリーヌ、とやらに完全に心を奪われている。
「おい、シルナ」
俺はシルナを正気に戻そうと、脇腹をつついた。
しかし。
「なんて美味しそうなんだ…!まるでダイヤモンドのような、チョコレートの艶やかな輝き…!舌の上でとろけそうな質感…!」
「おい。聞けって」
「私に食べて欲しいって言ってる。羽久、あのテリーヌ、私に食べて欲しいって言ってるのが聞こえる!」
「それは幻聴だ」
ついに幻聴まで聞こえるようになったか。
重症だ。
「とりあえず、このテリーヌ、お店にある分全部ください!」
シルナは喜色満面で、店員さんに頼んだ。
シルナの特技、ケーキの大人買い。
「え。ぜ、全部ですか?」
さすがの店員さんも、ちょっと引き。
当たり前だよ。
お前、他のお客さんのことも考えたらどうなんだ。
「全部ください。全部食べたい!」
「そ、そうですか…。分かりました。すぐに用意します」
「ありがとう!」
ちょっと、イレースを連れてきてくれ。
拳骨を一発お見舞いしてもらうから。
しかし、今は俺しかいないので、俺が一人で何とかするしかない。
「おい、シルナ。お前…」
「あ、大丈夫だよ羽久。ちゃんと羽久の分もあるから!」
違う。そんな心配はしてない。
そうじゃなくて。
「お前、本来の目的忘れてないか?」
「へ?」
やっぱり忘れてるじゃないか。
普通に、自分の買い物を満喫している。
「アイナ達に差し入れするんだろ?」
「あっ…。そうだった」
お前のおやつを買いに来た訳じゃないんだよ。
「えぇっと、それじゃあ…。アイナちゃんとレグルス君と、アトラス君の分…。このチョコショートケーキと、チョコタルトと、チョコシュークリームを一つずつください!」
全部チョコ味じゃん。
お前な、自分がチョコ好きだからって、みんながみんなチョコ好きとは限らないんだぞ。
それに以前、アイナちゃんは、「イチゴのケーキが良い」って言ってなかったか?
「すみません。この馬鹿の言うことは気にしないで。…えぇと、イチゴのショートケーキと、フルーツタルトをお願いします」
「かしこまりました」
チョコ味以外のケーキも用意しておこう。一応な。
無論、差し入れを購入する為だ。
「すみませーん。こんにちはー」
「あ、シルナ学院長先生。いらっしゃいませ」
あまりにも頻繁に、このケーキ屋を訪れている為。
店員さん達に、完全に顔と名前を覚えられているシルナである。
いつもチョコ菓子ばっか買うから、多分バックヤードでは、シルナのことを「チョコ男」とか呼んでると思う。
「何だか、羽久が私に失礼なことを考えてる気がする…」
「気の所為だ」
「丁度良かったです、シルナ学院長」
ケーキ屋の店員さんが、シルナに向かってにっこりと微笑んだ。
「今日から期間限定で、新しいチョコレートのケーキを販売しているんですよ」
「えっ、そうなの!?」
目がきらーん、と輝くシルナ。
「はい。こちらの、3種のチョコレートとキャラメルをふんだんに使った、期間限定チョコキャラメルテリーヌになります」
いかにも、シルナか好きそう。
「ほわぁぁぁ…!美味しそう…!!」
「このままでももちろん、ホイップクリームを添えていただくと、なお一層美味しく…」
「ほわぁぁぁぁ!想像しただけで最高に美味しそう…!」
…幸せな奴だよ。
駄目だ。シルナの奴、完全に期間限定チョコキャラメルテリーヌ、とやらに完全に心を奪われている。
「おい、シルナ」
俺はシルナを正気に戻そうと、脇腹をつついた。
しかし。
「なんて美味しそうなんだ…!まるでダイヤモンドのような、チョコレートの艶やかな輝き…!舌の上でとろけそうな質感…!」
「おい。聞けって」
「私に食べて欲しいって言ってる。羽久、あのテリーヌ、私に食べて欲しいって言ってるのが聞こえる!」
「それは幻聴だ」
ついに幻聴まで聞こえるようになったか。
重症だ。
「とりあえず、このテリーヌ、お店にある分全部ください!」
シルナは喜色満面で、店員さんに頼んだ。
シルナの特技、ケーキの大人買い。
「え。ぜ、全部ですか?」
さすがの店員さんも、ちょっと引き。
当たり前だよ。
お前、他のお客さんのことも考えたらどうなんだ。
「全部ください。全部食べたい!」
「そ、そうですか…。分かりました。すぐに用意します」
「ありがとう!」
ちょっと、イレースを連れてきてくれ。
拳骨を一発お見舞いしてもらうから。
しかし、今は俺しかいないので、俺が一人で何とかするしかない。
「おい、シルナ。お前…」
「あ、大丈夫だよ羽久。ちゃんと羽久の分もあるから!」
違う。そんな心配はしてない。
そうじゃなくて。
「お前、本来の目的忘れてないか?」
「へ?」
やっぱり忘れてるじゃないか。
普通に、自分の買い物を満喫している。
「アイナ達に差し入れするんだろ?」
「あっ…。そうだった」
お前のおやつを買いに来た訳じゃないんだよ。
「えぇっと、それじゃあ…。アイナちゃんとレグルス君と、アトラス君の分…。このチョコショートケーキと、チョコタルトと、チョコシュークリームを一つずつください!」
全部チョコ味じゃん。
お前な、自分がチョコ好きだからって、みんながみんなチョコ好きとは限らないんだぞ。
それに以前、アイナちゃんは、「イチゴのケーキが良い」って言ってなかったか?
「すみません。この馬鹿の言うことは気にしないで。…えぇと、イチゴのショートケーキと、フルーツタルトをお願いします」
「かしこまりました」
チョコ味以外のケーキも用意しておこう。一応な。



