その空き缶は多分、客が飲んで捨てていったジュースの空き缶だったのだろう。
ゴミ箱に捨てていたようなものまで、近くにあるものを、
キルディリア魔導師を追い払いたいばかりに、とにかくぶん投げたのだろう。
…で、その中の一つ…空き缶が、ベリクリーデにぶつかった。
思わず、「あっ!」と声が出そうになった。
止める暇も、庇う暇もなかったよ。
「べっ…ベリクリーデ、大丈夫か…!?」
「…?」
当のベリクリーデは、こてん、と首を傾げていた。
とぼけた顔してるってことは、どうやら、痛くはなかったようだ。
もし缶の中身が入っていたら、それだけでちょっとした凶器になり得るが。
幸い空き缶だった為に、それほどダメージはなかったらしい。
それどころか。
「…あ、ジュリス見て。これ、コラ・コーラの空き缶だよ」
自分にぶつかった空き缶を拾って、その特徴的な赤いパッケージを見て、そう言った。
そうだな。コラ・コーラだな。
でも、そんなことは今、どうでも良いからな。
「…この野郎!よくもやりやがったな」
俺、ブチギレ。
空き缶だったから良かったようなものの。中身が入ってる缶だったら、どうなっていたことか。
頭に血が上った俺は、人質がいるかも、とか。カラオケルームに残った客がいるかも、とか。まったく考えられなかった。
ベリクリーデに手出ししたらどうなるか、そして俺を怒らせたらどうなるか、教えてやる。
アーリヤット人だろうが、キルディリア人だろうか、関係ない。
重力魔法を使って、3階の窓までひとっ飛び。
「ひっ…!」
「いい加減にしろよ、お前ら。大人しく降りてこい!」
首根っこ掴まんばかりに、立てこもり犯を確保。
最初からこうすれば良かった。
「わー…。ジュリス、あっという間に捕まえちゃった…」
ベリクリーデもぽかん。
立てこもっていたアーリヤット人が、魔導師ではない、一般人であったことも幸いした。
「ったく、こいつら…!」
窓からモノを投げちゃいけません、って子供の頃教わらなかったのか。
と、説教くれてやろうとしたら。
そこに、ビルを取り囲んで、投降を呼びかけていたキルディリア人魔導師達がやって来た。
「おぉ…!どなたか存じませんが、立てこもり犯を捕まえてくれて、ありがとうございます。あなたはキルディリア魔王国の協力、」
「うるせぇ!元はと言えばお前らのせいだろ」
「へっ?」
突然牙を剥かれ、呆けるキルディリア魔導師。
良いか。
今の俺にとっては、立てこもり犯だろうが、魔導師だろうが。
アーリヤット人だろうがキルディリア人だろうが、関係ないからな。
「お前らも大人しく、国に帰れ。喧嘩両成敗だ!」
「え、えぇぇぇ!?」
「…わー…。ジュリス、ぷんすか丸だ…」
ベリクリーデだけが、ぽかんとした顔で、成り行きを眺めていたのだった。
ゴミ箱に捨てていたようなものまで、近くにあるものを、
キルディリア魔導師を追い払いたいばかりに、とにかくぶん投げたのだろう。
…で、その中の一つ…空き缶が、ベリクリーデにぶつかった。
思わず、「あっ!」と声が出そうになった。
止める暇も、庇う暇もなかったよ。
「べっ…ベリクリーデ、大丈夫か…!?」
「…?」
当のベリクリーデは、こてん、と首を傾げていた。
とぼけた顔してるってことは、どうやら、痛くはなかったようだ。
もし缶の中身が入っていたら、それだけでちょっとした凶器になり得るが。
幸い空き缶だった為に、それほどダメージはなかったらしい。
それどころか。
「…あ、ジュリス見て。これ、コラ・コーラの空き缶だよ」
自分にぶつかった空き缶を拾って、その特徴的な赤いパッケージを見て、そう言った。
そうだな。コラ・コーラだな。
でも、そんなことは今、どうでも良いからな。
「…この野郎!よくもやりやがったな」
俺、ブチギレ。
空き缶だったから良かったようなものの。中身が入ってる缶だったら、どうなっていたことか。
頭に血が上った俺は、人質がいるかも、とか。カラオケルームに残った客がいるかも、とか。まったく考えられなかった。
ベリクリーデに手出ししたらどうなるか、そして俺を怒らせたらどうなるか、教えてやる。
アーリヤット人だろうが、キルディリア人だろうか、関係ない。
重力魔法を使って、3階の窓までひとっ飛び。
「ひっ…!」
「いい加減にしろよ、お前ら。大人しく降りてこい!」
首根っこ掴まんばかりに、立てこもり犯を確保。
最初からこうすれば良かった。
「わー…。ジュリス、あっという間に捕まえちゃった…」
ベリクリーデもぽかん。
立てこもっていたアーリヤット人が、魔導師ではない、一般人であったことも幸いした。
「ったく、こいつら…!」
窓からモノを投げちゃいけません、って子供の頃教わらなかったのか。
と、説教くれてやろうとしたら。
そこに、ビルを取り囲んで、投降を呼びかけていたキルディリア人魔導師達がやって来た。
「おぉ…!どなたか存じませんが、立てこもり犯を捕まえてくれて、ありがとうございます。あなたはキルディリア魔王国の協力、」
「うるせぇ!元はと言えばお前らのせいだろ」
「へっ?」
突然牙を剥かれ、呆けるキルディリア魔導師。
良いか。
今の俺にとっては、立てこもり犯だろうが、魔導師だろうが。
アーリヤット人だろうがキルディリア人だろうが、関係ないからな。
「お前らも大人しく、国に帰れ。喧嘩両成敗だ!」
「え、えぇぇぇ!?」
「…わー…。ジュリス、ぷんすか丸だ…」
ベリクリーデだけが、ぽかんとした顔で、成り行きを眺めていたのだった。



