まー、でも、少し前までの俺だったらさ。
『八千代』がどんなピンチに陥っても、助けようなんて思わなかっただろーね。
むしろ、自業自得、と思ってたと思う。
それは俺だけじゃなくて、『八千代』も同じなんじゃないかな。
暗殺者同士でも、仲間意識なんて欠片もない。
手助けなんてしない。ピンチだからって、命を救ったりしない。
どうなっても自己責任、死んでも顧みたりしない。
…それが、『アメノミコト』の暗殺者の流儀だった。
だけど、今の俺達は、『アメノミコト』じゃないから。
ただの…イーニシュフェルト魔導学院の生徒だから。
あの頃とは違うんだよ。…お互いにね。
あと、それから、憎み合ってた、ってのは間違いだから。
勝手に、一方的に『八千代』を憎んでたのは俺だけで。
『八千代』は別に、俺を憎んでなんかいなかった。
つまり、まぁ、認めたくないけど。
俺が一人、幼稚だったってことだね。
そのせいで…『玉響』も、俺が殺してしまった。
それは俺が、一生背負っていかなきゃならない十字架だと思ってるよ。
「…。…不愉快です」
『玉響』は眉間に皺を寄せ、低い声で言った。
あ、そう。
君がどう思おうと、俺の知ったことではないけど。
「あなた達では、僕には勝てません。少し考えれば分かるはずです」
さー、そうなのかな?
少なくとも、俺は負けるつもり、ないけど。
「この場合、任務を達成する為には、片方を犠牲にしてでも、特攻を仕掛けるべきです」
「『アメノミコト』では、そういう教えだったね」
命よりも、任務を達成することを優先する。
それが、『アメノミコト』でのルールだった。
「それなのに…あなた達は、どちらかを犠牲にするつもりはまったくない」
「よく分かったね。…その通りだよ」
どちらかを…『八千代』を犠牲にして、任務を果たす?
…ばっ…かじゃないの?
それなら、俺が犠牲になって『八千代』一人を生きて返すことを考えるよ。
『八千代』の方が、俺よりずっと…生きる権利があるんだからさ。それが当然だよ。
だけど、『八千代』は馬鹿だから。
どーせ『八千代』は、俺と同じことを考えてるんだよ。
自分が犠牲になってでも、俺を生きて帰らせようってさ。
じゃあ、もうどーしようもないじゃん?
何とか、二人で生還する方法を考えなきゃ。
「…そうですか。それなら」
『玉響』の憎悪が、一層深まったと同時に。
彼が放つ殺気も、より一層膨れ上がった。
「望み通り…二人まとめて、あの世に送ってあげます」
…だってさ。怖いねー。
じゃあ精々、二人まとめてあの世に送られないように…頑張るとしようかな。
『八千代』がどんなピンチに陥っても、助けようなんて思わなかっただろーね。
むしろ、自業自得、と思ってたと思う。
それは俺だけじゃなくて、『八千代』も同じなんじゃないかな。
暗殺者同士でも、仲間意識なんて欠片もない。
手助けなんてしない。ピンチだからって、命を救ったりしない。
どうなっても自己責任、死んでも顧みたりしない。
…それが、『アメノミコト』の暗殺者の流儀だった。
だけど、今の俺達は、『アメノミコト』じゃないから。
ただの…イーニシュフェルト魔導学院の生徒だから。
あの頃とは違うんだよ。…お互いにね。
あと、それから、憎み合ってた、ってのは間違いだから。
勝手に、一方的に『八千代』を憎んでたのは俺だけで。
『八千代』は別に、俺を憎んでなんかいなかった。
つまり、まぁ、認めたくないけど。
俺が一人、幼稚だったってことだね。
そのせいで…『玉響』も、俺が殺してしまった。
それは俺が、一生背負っていかなきゃならない十字架だと思ってるよ。
「…。…不愉快です」
『玉響』は眉間に皺を寄せ、低い声で言った。
あ、そう。
君がどう思おうと、俺の知ったことではないけど。
「あなた達では、僕には勝てません。少し考えれば分かるはずです」
さー、そうなのかな?
少なくとも、俺は負けるつもり、ないけど。
「この場合、任務を達成する為には、片方を犠牲にしてでも、特攻を仕掛けるべきです」
「『アメノミコト』では、そういう教えだったね」
命よりも、任務を達成することを優先する。
それが、『アメノミコト』でのルールだった。
「それなのに…あなた達は、どちらかを犠牲にするつもりはまったくない」
「よく分かったね。…その通りだよ」
どちらかを…『八千代』を犠牲にして、任務を果たす?
…ばっ…かじゃないの?
それなら、俺が犠牲になって『八千代』一人を生きて返すことを考えるよ。
『八千代』の方が、俺よりずっと…生きる権利があるんだからさ。それが当然だよ。
だけど、『八千代』は馬鹿だから。
どーせ『八千代』は、俺と同じことを考えてるんだよ。
自分が犠牲になってでも、俺を生きて帰らせようってさ。
じゃあ、もうどーしようもないじゃん?
何とか、二人で生還する方法を考えなきゃ。
「…そうですか。それなら」
『玉響』の憎悪が、一層深まったと同時に。
彼が放つ殺気も、より一層膨れ上がった。
「望み通り…二人まとめて、あの世に送ってあげます」
…だってさ。怖いねー。
じゃあ精々、二人まとめてあの世に送られないように…頑張るとしようかな。



