「あの二人には手を焼いたぞ。間者であることを疑ってはいたが、まさか最後にあんなことをして去るとは…」
…アーリヤット皇国領に、ナツキ様生存のビラをばら撒くだけばら撒いて、逃げ帰ってきた件だよな?
あいつらも、大胆なことやるよな…。
「お陰で、こうしてわらわが自ら、反乱の鎮圧に繰り出す羽目になった。まったく、大したことをしてくれたものじゃな」
「それは…。…そのことに関しては、申し訳なかったと思ってるよ」
「ふむ、気にするな。あの二人の本性を見抜けなかった、わらわの責よ」
そうか。謙虚だな。
でも、そういうことなら、こっちも言わせてもらうぞ。
「だけどそっちも、その間に、ベリクリーデを攫っただろ」
それを忘れたとは言わせないぞ。
「なんでベリクリーデを連れ去った?彼女に何をしようとしたんだ」
「そうじゃな…。それを答える訳にはいかんな。内緒じゃ」
と、イシュメル女王は微笑みながら言った。
言えよ、畜生。
「じゃが、これでお互い様ということじゃな」
俺達だって、キュレムとルイーシュをこっそりスパイとして送り込んだのだから。
イシュメル女王だって、こっそりナツキ様を連れ去り、こっそりベリクリーデを連れ去った。
これでイーブン、お互い様、という訳か。
全然イーブンじゃないけどな。
「ルーデュニア聖王国に侵攻されることを心配しているなら、その心配は無用じゃ」
「なに…?」
「少なくとも今は、キルディリア国軍がルーデュニアに侵攻する予定はない」
…。
「…その言葉を信じろと?」
「信じたくないなら勝手じゃ。だが、掻き回されたくないのはこちらも同じよ」
あぁ、そうかい。
「どうじゃ、聖賢者殿。ルーデュニア聖王国の当面の安全は、わらわが保証してやる」
「…だから?」
「だから、ここは引いてくれぬか。このアーリヤット皇国領は、我がキルディリアが統治する。これ以上、首を突っ込むのは控えてくれ」
「…」
アーリヤット皇国から手を引け。
そうすれば、ルーデュニア聖王国の安全は保証してやる…。
イシュメル女王は、そんな取り引きを持ちかけてきた。
…アーリヤット皇国領に、ナツキ様生存のビラをばら撒くだけばら撒いて、逃げ帰ってきた件だよな?
あいつらも、大胆なことやるよな…。
「お陰で、こうしてわらわが自ら、反乱の鎮圧に繰り出す羽目になった。まったく、大したことをしてくれたものじゃな」
「それは…。…そのことに関しては、申し訳なかったと思ってるよ」
「ふむ、気にするな。あの二人の本性を見抜けなかった、わらわの責よ」
そうか。謙虚だな。
でも、そういうことなら、こっちも言わせてもらうぞ。
「だけどそっちも、その間に、ベリクリーデを攫っただろ」
それを忘れたとは言わせないぞ。
「なんでベリクリーデを連れ去った?彼女に何をしようとしたんだ」
「そうじゃな…。それを答える訳にはいかんな。内緒じゃ」
と、イシュメル女王は微笑みながら言った。
言えよ、畜生。
「じゃが、これでお互い様ということじゃな」
俺達だって、キュレムとルイーシュをこっそりスパイとして送り込んだのだから。
イシュメル女王だって、こっそりナツキ様を連れ去り、こっそりベリクリーデを連れ去った。
これでイーブン、お互い様、という訳か。
全然イーブンじゃないけどな。
「ルーデュニア聖王国に侵攻されることを心配しているなら、その心配は無用じゃ」
「なに…?」
「少なくとも今は、キルディリア国軍がルーデュニアに侵攻する予定はない」
…。
「…その言葉を信じろと?」
「信じたくないなら勝手じゃ。だが、掻き回されたくないのはこちらも同じよ」
あぁ、そうかい。
「どうじゃ、聖賢者殿。ルーデュニア聖王国の当面の安全は、わらわが保証してやる」
「…だから?」
「だから、ここは引いてくれぬか。このアーリヤット皇国領は、我がキルディリアが統治する。これ以上、首を突っ込むのは控えてくれ」
「…」
アーリヤット皇国から手を引け。
そうすれば、ルーデュニア聖王国の安全は保証してやる…。
イシュメル女王は、そんな取り引きを持ちかけてきた。



