変装の効果は絶大だった。
僕も、令月も、すぐりも、誰にも疑われることなく。
キルディリアの魔導師に成りすまして、あっという間にファニレス王宮に到着した。
一見すると、きらびやかなクリスタルの王城だが…。
「変な感じだね、これ。作り物みたい」
「実際、作り物らしいじゃん?学院長せんせーと羽久せんせーが言ってた」
「情けないね。こんな目眩ましで騙されるなんて」
「滑稽だよねー」
言いたい放題の元暗殺者達である。
子供は残酷だよね。思ったことを素直に口に出すからさ。
「…で、どう?マシュ…いや、今はいろりか。ナツキ皇王の匂い、する?」
と、令月が小声で、僕に聞いてきた。
猫が喋ってるところを見られる訳にはいかないから、くれぐれも小さな声で話さないとね。
不便だけど。
「…うん、する。多分、地下の方だな…」
「そう。まだ殺されてなかったんだね」
そうみたいだね。
アーリヤット人の反乱を受けて、ナツキ様が処刑されてしまわないか、実は心配だったんだ。
だけど、こうしてナツキ皇王の気配…匂いがするってことは。
まだ生きてるってことだ。…かろうじて。
ただし、いつまで生かしてもらえるかどうかは分からない。
今のナツキ皇王は、人質だ。
いつ殺されてもおかしくない。
だから、殺される前に救出しなければならない。
さぁ。それじゃ行こうか。
「僕はこのまま、猫の姿で、こっそり塀を越えて侵入するけど…。…君達はどうする?」
「ん?別に、だいじょーぶだよ」
…そうなの?
何処から入るつもりなんだろう、と思っていると。
令月とすぐりは、平然と、すたすたと王宮の正面入り口に向かった。
そこには、銀色の証明書をぶら下げた、いかめしい顔つきの門番が二人、立っていたが。
あろうことか、令月とすぐりは、その門番の前にすたすたと歩き出て。
「お疲れ様」
「どーもー」
まるで旧知の仲みたいに、笑顔で軽い挨拶をして、門番の前を通過した。
「…??お、お疲れ様です…」
門番は狼狽え、首を傾げながらも。
まさか、白昼堂々、侵入者が正面入り口から、普通に入ってくるとは思ってなかったのか。
特に咎めることなく、そのままスルーしてしまっていた。
…。
…あまりにもあっさり、侵入成功しちゃったよ。
…それじゃ、僕も便乗しようかな。
「…にゃー」
「あ、猫だ…」
猫の姿で、たたたっ、と正面入り口を駆け抜ける。
侵入成功。
充分に、門番と距離が離れてから。
「…君達、度胸があるね」
「まー、こーゆーことには慣れてるからね」
「堂々としてたら、意外とバレないものだよ」
本当だね。
ファニレス王宮の警備、こんなんで大丈夫?と心配になるけど。
よその国のことだから。余計な心配はやめておこう。
僕も、令月も、すぐりも、誰にも疑われることなく。
キルディリアの魔導師に成りすまして、あっという間にファニレス王宮に到着した。
一見すると、きらびやかなクリスタルの王城だが…。
「変な感じだね、これ。作り物みたい」
「実際、作り物らしいじゃん?学院長せんせーと羽久せんせーが言ってた」
「情けないね。こんな目眩ましで騙されるなんて」
「滑稽だよねー」
言いたい放題の元暗殺者達である。
子供は残酷だよね。思ったことを素直に口に出すからさ。
「…で、どう?マシュ…いや、今はいろりか。ナツキ皇王の匂い、する?」
と、令月が小声で、僕に聞いてきた。
猫が喋ってるところを見られる訳にはいかないから、くれぐれも小さな声で話さないとね。
不便だけど。
「…うん、する。多分、地下の方だな…」
「そう。まだ殺されてなかったんだね」
そうみたいだね。
アーリヤット人の反乱を受けて、ナツキ様が処刑されてしまわないか、実は心配だったんだ。
だけど、こうしてナツキ皇王の気配…匂いがするってことは。
まだ生きてるってことだ。…かろうじて。
ただし、いつまで生かしてもらえるかどうかは分からない。
今のナツキ皇王は、人質だ。
いつ殺されてもおかしくない。
だから、殺される前に救出しなければならない。
さぁ。それじゃ行こうか。
「僕はこのまま、猫の姿で、こっそり塀を越えて侵入するけど…。…君達はどうする?」
「ん?別に、だいじょーぶだよ」
…そうなの?
何処から入るつもりなんだろう、と思っていると。
令月とすぐりは、平然と、すたすたと王宮の正面入り口に向かった。
そこには、銀色の証明書をぶら下げた、いかめしい顔つきの門番が二人、立っていたが。
あろうことか、令月とすぐりは、その門番の前にすたすたと歩き出て。
「お疲れ様」
「どーもー」
まるで旧知の仲みたいに、笑顔で軽い挨拶をして、門番の前を通過した。
「…??お、お疲れ様です…」
門番は狼狽え、首を傾げながらも。
まさか、白昼堂々、侵入者が正面入り口から、普通に入ってくるとは思ってなかったのか。
特に咎めることなく、そのままスルーしてしまっていた。
…。
…あまりにもあっさり、侵入成功しちゃったよ。
…それじゃ、僕も便乗しようかな。
「…にゃー」
「あ、猫だ…」
猫の姿で、たたたっ、と正面入り口を駆け抜ける。
侵入成功。
充分に、門番と距離が離れてから。
「…君達、度胸があるね」
「まー、こーゆーことには慣れてるからね」
「堂々としてたら、意外とバレないものだよ」
本当だね。
ファニレス王宮の警備、こんなんで大丈夫?と心配になるけど。
よその国のことだから。余計な心配はやめておこう。



