「まぁ落ち着きましょうよ、キュレムさん」
「落ち着いてられるかよ…。処刑されるなら、せめて痛い方法はやめてくれ」
涙目のキュレムである。
「ルイーシュ、何でお前はそんなに冷静でいられるんだ?」
「え?だって…いざとなったら、異空間に高飛びして逃げれば良いだけですし」
さすが。超有能空間魔法使い。
本気でルイーシュが異空間に逃げたら、イシュメル女王でさえ、と言うか。
俺やシルナ・エインリーでさえ、見つけることは出来ないだろう。
「畜生、薄情者!その時は俺も連れてってくれ!」
またしても、涙目のキュレムである。
その時は…まぁ、さすがにルイーシュも、一緒に逃げてくれるんじゃないのか?
何だかんだ言って、キュレムとルイーシュは、互いに信頼し合ってるからな…。
しかし。
「異空間に高飛びする必要はないよ」
シルナ・エインリーが、きっぱりと教え子達に言った。
「へ?」
「そうなる前に、私達がイシュメル女王を止めてみせるから」
「…」
…成程。そういうことね。
あんたが言うなら、説得力もあるってものだ。
「ひいては、共にアーリヤット皇国領に行き、キルディリア魔王国軍と戦ってくれる『戦友』を募集しに来ました」
と、ナジュが言った。
「戦友」…。
「今回僕は、学院長自ら、作戦指揮官に任命されました。戦場では、僕の指示に従ってもらうことになります」
「何でお前なんだ?」
「僕が一番、魔導師と非魔導師の戦争を長く経験したからです」
あぁ、そういうことか。
…そういや、そうなんだったな。
「…分かりました、そういうことなら」
シュニィが頷いた。
「私も協力します。学院長先生や羽久さん達と一緒なら、誰が相手でも…」
「シュニィが行くなら、俺も行くぞ!」
真っ先に立候補したのは、このシュニィとアトラスだった。
アトラスなんて、意気込んで、くまのぬいぐるみを旗のように掲げて宣言している。
…何だろう。勇ましくて、そして頼もしいはずなのに。
くまのぬいぐるみのせいで、全然格好がつかない。
むしろ滑稽。
「ありがとうございます、シュニィさん。アトラスさん。…でも、あなた方はお留守番です」
「えっ」
「何っ?」
意気込んでいたところを、思いっきり出鼻挫かれたな。
「勘違いしないでくださいね。実力がどうこうという問題じゃありません。…僕が今回重視するのは、『戦争の経験』ですから。未経験者は応募不可です」
…成程。
厳しいことを言うようだが…。確かに、今回はシュニィとアトラスじゃ、役不足だろうな。
シルナ・エインリーが、戦争経験者のナジュを指揮官に選んだのは賢明だったと、そう言わざるを得ない。
「…どうやら、あなたは分かってくれてるようですね、ジュリスさん」
「…あぁ、そうだな」
ナジュは俺の心を読んで、察してくれたようだ。
今日日、世の中の就職情報雑誌には、「未経験者歓迎」なんて文言が当たり前のように並んでいるが。
「戦場」という職場においては…。経験者でなければ、お断りだ。
「落ち着いてられるかよ…。処刑されるなら、せめて痛い方法はやめてくれ」
涙目のキュレムである。
「ルイーシュ、何でお前はそんなに冷静でいられるんだ?」
「え?だって…いざとなったら、異空間に高飛びして逃げれば良いだけですし」
さすが。超有能空間魔法使い。
本気でルイーシュが異空間に逃げたら、イシュメル女王でさえ、と言うか。
俺やシルナ・エインリーでさえ、見つけることは出来ないだろう。
「畜生、薄情者!その時は俺も連れてってくれ!」
またしても、涙目のキュレムである。
その時は…まぁ、さすがにルイーシュも、一緒に逃げてくれるんじゃないのか?
何だかんだ言って、キュレムとルイーシュは、互いに信頼し合ってるからな…。
しかし。
「異空間に高飛びする必要はないよ」
シルナ・エインリーが、きっぱりと教え子達に言った。
「へ?」
「そうなる前に、私達がイシュメル女王を止めてみせるから」
「…」
…成程。そういうことね。
あんたが言うなら、説得力もあるってものだ。
「ひいては、共にアーリヤット皇国領に行き、キルディリア魔王国軍と戦ってくれる『戦友』を募集しに来ました」
と、ナジュが言った。
「戦友」…。
「今回僕は、学院長自ら、作戦指揮官に任命されました。戦場では、僕の指示に従ってもらうことになります」
「何でお前なんだ?」
「僕が一番、魔導師と非魔導師の戦争を長く経験したからです」
あぁ、そういうことか。
…そういや、そうなんだったな。
「…分かりました、そういうことなら」
シュニィが頷いた。
「私も協力します。学院長先生や羽久さん達と一緒なら、誰が相手でも…」
「シュニィが行くなら、俺も行くぞ!」
真っ先に立候補したのは、このシュニィとアトラスだった。
アトラスなんて、意気込んで、くまのぬいぐるみを旗のように掲げて宣言している。
…何だろう。勇ましくて、そして頼もしいはずなのに。
くまのぬいぐるみのせいで、全然格好がつかない。
むしろ滑稽。
「ありがとうございます、シュニィさん。アトラスさん。…でも、あなた方はお留守番です」
「えっ」
「何っ?」
意気込んでいたところを、思いっきり出鼻挫かれたな。
「勘違いしないでくださいね。実力がどうこうという問題じゃありません。…僕が今回重視するのは、『戦争の経験』ですから。未経験者は応募不可です」
…成程。
厳しいことを言うようだが…。確かに、今回はシュニィとアトラスじゃ、役不足だろうな。
シルナ・エインリーが、戦争経験者のナジュを指揮官に選んだのは賢明だったと、そう言わざるを得ない。
「…どうやら、あなたは分かってくれてるようですね、ジュリスさん」
「…あぁ、そうだな」
ナジュは俺の心を読んで、察してくれたようだ。
今日日、世の中の就職情報雑誌には、「未経験者歓迎」なんて文言が当たり前のように並んでいるが。
「戦場」という職場においては…。経験者でなければ、お断りだ。



