「…そういうことなので、学院長と羽久さんには、イシュメル女王との交渉を試みてもらうとして…」
「…ねぇ、ナジュせんせーは心が読めるから、もう分かってると思うけど」
と、すぐりさんが口を開いた。
「俺と『八千代』は、後方待機してろって言われても、言うこと聞かないからね」
「その時は、もう不死身先生の指揮下から抜ける。勝手にさせてもらうよ」
…令月さんまで。
いやはや。血の気の多い若者達ですね。
二人の犯行的な発言に、羽久さんが苦言を呈した。
「お前ら…。不本意でも、指揮官の指示には従うものだぞ」
「僕は暗殺者であって、軍人じゃない」
まぁ、そうなんですけど。
「…大丈夫ですよ。分かってますから」
すぐりさんの言う通り。
あなた達の心の中は見えてますから。
彼らが何をしたいのか…。何をするべきだと思っているのか、僕もちゃんと分かっています。
その上で、あなた方の意志を尊重しましょう。
「令月さん、すぐりさん。あなた方にも別働隊の任に着いてもらいます」
「…何をする為の別働隊?」
「まさか、俺達にもわへーこーしょーをさせよう、とか思ってないよね?」
そんな、「和平交渉」の部分だけ馬鹿にしたみたいに言わないでくださいよ。
平和のうちに事を済ませられるなら、それに越したことはないんですから。
「違いますよ。…お二人には、キルディリア魔王国に行っていただきます」
「…。…それで?」
「ナツキ様を救出してください。アーリヤット皇国にナツキ様が戻れば、形勢は一気に逆転します」
アーリヤット皇王、ナツキ様というのは、この戦争において重要なキーパーソンとなる。
今、一斉に各地で蜂起し、デモを起こしているアーリヤット皇国民の最終目的は。
ナツキ様の身柄を、アーリヤット皇国に取り戻すこと。
そして、キルディリア魔王国軍を撤退させることだ。
だからこそキルディリア魔王国軍は、今でもナツキ様を、大事に本国の王宮の地下に隠している。
「人質」を取り返せば、イシュメル女王とて、それ以上強気には出られないだろう。
逆に言えば、ナツキ様という人質がいる限り、キルディリア魔王国の優勢は揺るがない。
故に、この馬鹿げた戦争を終わらせる為には、ナツキ様を取り戻すことが必須条件なのだ。
…そして。
戦争の経験はなくても、正体を隠して潜入、闇夜に紛れて捜索することに関しては。
令月さんとすぐりさんは、この場にいる誰よりも優れている。…むしろ本職。
だから、元暗殺者組のお二人は、戦争に参加させるより。
別働隊として、ナツキ様奪還作戦を遂行して欲しいと思っている。
そしてそれは、二人自身の望みでもある。
ナツキ様の身柄のことを言ってるんじゃありませんよ。
キルディリアのファニレス王宮に潜入していた、キュレムさんとルイーシュさんが教えてくれた。
ファニレス王宮に、とある人物がいる…と。
令月さんとすぐりの本当の目的は、その人物に会うこと。
ナツキ様の奪還は…まぁ、名目ですね。
二人の意思は堅く、誰が何を言っても曲げられそうにない。
それどころか、本気で、僕の指揮下から離れることも厭わないと思っている。
だったら、望むようにさせてあげますよ。
そのついでで良いので、ナツキ様を取り返してくれたら万々歳。
「…ねぇ、ナジュせんせーは心が読めるから、もう分かってると思うけど」
と、すぐりさんが口を開いた。
「俺と『八千代』は、後方待機してろって言われても、言うこと聞かないからね」
「その時は、もう不死身先生の指揮下から抜ける。勝手にさせてもらうよ」
…令月さんまで。
いやはや。血の気の多い若者達ですね。
二人の犯行的な発言に、羽久さんが苦言を呈した。
「お前ら…。不本意でも、指揮官の指示には従うものだぞ」
「僕は暗殺者であって、軍人じゃない」
まぁ、そうなんですけど。
「…大丈夫ですよ。分かってますから」
すぐりさんの言う通り。
あなた達の心の中は見えてますから。
彼らが何をしたいのか…。何をするべきだと思っているのか、僕もちゃんと分かっています。
その上で、あなた方の意志を尊重しましょう。
「令月さん、すぐりさん。あなた方にも別働隊の任に着いてもらいます」
「…何をする為の別働隊?」
「まさか、俺達にもわへーこーしょーをさせよう、とか思ってないよね?」
そんな、「和平交渉」の部分だけ馬鹿にしたみたいに言わないでくださいよ。
平和のうちに事を済ませられるなら、それに越したことはないんですから。
「違いますよ。…お二人には、キルディリア魔王国に行っていただきます」
「…。…それで?」
「ナツキ様を救出してください。アーリヤット皇国にナツキ様が戻れば、形勢は一気に逆転します」
アーリヤット皇王、ナツキ様というのは、この戦争において重要なキーパーソンとなる。
今、一斉に各地で蜂起し、デモを起こしているアーリヤット皇国民の最終目的は。
ナツキ様の身柄を、アーリヤット皇国に取り戻すこと。
そして、キルディリア魔王国軍を撤退させることだ。
だからこそキルディリア魔王国軍は、今でもナツキ様を、大事に本国の王宮の地下に隠している。
「人質」を取り返せば、イシュメル女王とて、それ以上強気には出られないだろう。
逆に言えば、ナツキ様という人質がいる限り、キルディリア魔王国の優勢は揺るがない。
故に、この馬鹿げた戦争を終わらせる為には、ナツキ様を取り戻すことが必須条件なのだ。
…そして。
戦争の経験はなくても、正体を隠して潜入、闇夜に紛れて捜索することに関しては。
令月さんとすぐりさんは、この場にいる誰よりも優れている。…むしろ本職。
だから、元暗殺者組のお二人は、戦争に参加させるより。
別働隊として、ナツキ様奪還作戦を遂行して欲しいと思っている。
そしてそれは、二人自身の望みでもある。
ナツキ様の身柄のことを言ってるんじゃありませんよ。
キルディリアのファニレス王宮に潜入していた、キュレムさんとルイーシュさんが教えてくれた。
ファニレス王宮に、とある人物がいる…と。
令月さんとすぐりの本当の目的は、その人物に会うこと。
ナツキ様の奪還は…まぁ、名目ですね。
二人の意思は堅く、誰が何を言っても曲げられそうにない。
それどころか、本気で、僕の指揮下から離れることも厭わないと思っている。
だったら、望むようにさせてあげますよ。
そのついでで良いので、ナツキ様を取り返してくれたら万々歳。



