「イシュメル女王は…キルディリア魔王国は、『アメノミコト』と繋がってるのか…!?」
「…」
暗殺者はノーコメントだった。
だが…何度考えても、やはりそれ以外に有り得ない。
…ルーデュニア聖王国にいた時。
スパイ活動中のキュレムとルイーシュが、内容を伏せて、「重大な情報」を入手したと知らせてきた。
まさか、その「重大な情報」というのは、これのことだったんじゃないか?
俺は、そう推測した。
そうでなきゃ、こんな遠方の島国に、ジャマ王国の暗殺者がいることの説明がつかない。
キルディリア魔王国と、『アメノミコト』が結託している…。
そうだ。それなら、あんなにも早く、アーリヤット皇国とキルディリア魔王国の戦争があっさり終結したのも、納得出来る。
『アメノミコト』は強力だ。
暗殺者としても…それに、傭兵としても。
「…さすが、聡明ですね。ジュリス・レティーナ」
ぼそっ、と暗殺者が呟いた。
「あなたを殺したくないありません。引いてください」
俺だって、そうしたいのは山々なんだけどな。
お前が立ち塞がってるんだろ?
「じゃあ、さっさとそこを退いてくれよ」
「それは出来ません。…その女性を置いていくなら、すぐにでも通してさしあげますが」
ベリクリーデを置いていけ、ってか?
はぁ、成程。そりゃお優しいこって。
「…馬鹿にしてんのか?」
置いていく訳ないだろうが。
「…そうですか。それでは残念ですが、力ずくでも…!」
「っ…!?」
糸魔法使いの暗殺者が、両手に絡めた糸を、鋭く射出しようとした…
その時。
「…やめて」
「っ、ベリクリーデっ!?」
俺の、背中の後ろに隠していたはずのベリクリーデが。
すたすたと前に出て、俺とクロティルダと、そして暗殺者の間に入り。
「やめて」
再びそう言って、手を広げ、俺とクロティルダを庇うように前に出た。
ばっ…!この、
「何やってんだ、ベリクリーデ!敵の狙いはお前なんだぞ。迂闊に…!」
「…いや、待て。ジュリス」
慌てて、ベリクリーデを下がらせようとしたところを。
クロティルダが、俺を制止した。
はぁ?
「なんで止めるんだよっ?ベリクリーデが…!」
「違う」
「は?」
「今の彼女は…」
クロティルダは、かっと目を見開き。
まるで神々しいものでも見るかのように、ベリクリーデの背中を見つめていた。
クロティルダのこんな顔、初めて見た。
な…何なんだよ?
ベリクリーデに、何が…。
「やめて。この人達に手を出さないで」
いつもの間の抜けた、ぽやんとした柔らかい口調ではなく。
ベリクリーデらしからぬ、確かな口調でそう言った。
…その、姿は。
まるで、ベリクリーデではないような。
ってことは…ベリーシュの人格が…?
いや…でも、ベリーシュの気配とは、また違うような…。
ベリクリーデ…の、はずなのに。
ベリクリーデ…じゃ、ない?
「…」
暗殺者はノーコメントだった。
だが…何度考えても、やはりそれ以外に有り得ない。
…ルーデュニア聖王国にいた時。
スパイ活動中のキュレムとルイーシュが、内容を伏せて、「重大な情報」を入手したと知らせてきた。
まさか、その「重大な情報」というのは、これのことだったんじゃないか?
俺は、そう推測した。
そうでなきゃ、こんな遠方の島国に、ジャマ王国の暗殺者がいることの説明がつかない。
キルディリア魔王国と、『アメノミコト』が結託している…。
そうだ。それなら、あんなにも早く、アーリヤット皇国とキルディリア魔王国の戦争があっさり終結したのも、納得出来る。
『アメノミコト』は強力だ。
暗殺者としても…それに、傭兵としても。
「…さすが、聡明ですね。ジュリス・レティーナ」
ぼそっ、と暗殺者が呟いた。
「あなたを殺したくないありません。引いてください」
俺だって、そうしたいのは山々なんだけどな。
お前が立ち塞がってるんだろ?
「じゃあ、さっさとそこを退いてくれよ」
「それは出来ません。…その女性を置いていくなら、すぐにでも通してさしあげますが」
ベリクリーデを置いていけ、ってか?
はぁ、成程。そりゃお優しいこって。
「…馬鹿にしてんのか?」
置いていく訳ないだろうが。
「…そうですか。それでは残念ですが、力ずくでも…!」
「っ…!?」
糸魔法使いの暗殺者が、両手に絡めた糸を、鋭く射出しようとした…
その時。
「…やめて」
「っ、ベリクリーデっ!?」
俺の、背中の後ろに隠していたはずのベリクリーデが。
すたすたと前に出て、俺とクロティルダと、そして暗殺者の間に入り。
「やめて」
再びそう言って、手を広げ、俺とクロティルダを庇うように前に出た。
ばっ…!この、
「何やってんだ、ベリクリーデ!敵の狙いはお前なんだぞ。迂闊に…!」
「…いや、待て。ジュリス」
慌てて、ベリクリーデを下がらせようとしたところを。
クロティルダが、俺を制止した。
はぁ?
「なんで止めるんだよっ?ベリクリーデが…!」
「違う」
「は?」
「今の彼女は…」
クロティルダは、かっと目を見開き。
まるで神々しいものでも見るかのように、ベリクリーデの背中を見つめていた。
クロティルダのこんな顔、初めて見た。
な…何なんだよ?
ベリクリーデに、何が…。
「やめて。この人達に手を出さないで」
いつもの間の抜けた、ぽやんとした柔らかい口調ではなく。
ベリクリーデらしからぬ、確かな口調でそう言った。
…その、姿は。
まるで、ベリクリーデではないような。
ってことは…ベリーシュの人格が…?
いや…でも、ベリーシュの気配とは、また違うような…。
ベリクリーデ…の、はずなのに。
ベリクリーデ…じゃ、ない?



