以前、クロティルダを探しにベリクリーデと一緒にこの国に来た時。
ベリクリーデは、「何となくこっちのような気がする」みたいな曖昧な勘で。
その勘についていくと、見事、クロティルダを発見した訳だが。
今回は、そのベリクリーデが行方不明なのだから。
俺は、自分の力だけでベリクリーデを見つけなければならない。
生憎と…俺は、ベリクリーデみたいな勘の冴えはないからな。
意気込んで、遥々キルディリア魔王国まで来たものの…。
「…」
途方に暮れるのは後回しだ。
俺にはベリクリーデみたいな勘はないが、これでも俺は、そこそこの人生経験があるからな。
迷路の入口で二の足を踏むより、まずは手探りでも良いから、前に進むことが大切だと知っている。
だから、まずは前に進むことにする。
目指すは、キルディリア魔王国の王都、ファニレスだ。
多分ベリクリーデは、イシュメル女王の命令によって拉致されたのだ。
つまり、イシュメル女王はベリクリーデに用がある。
ならば、ベリクリーデは王都に…恐らく、ファニレス王宮にいる…。
と、予測するのが一番…妥当な気がする。
他に当てもないことだし、やはり、まずは王都を探しに行くのが無難だろう。
…よし。
「…今行くからな、ベリクリーデ」
待ってろよ。
イシュメル女王が何を企んでるのか知らないが。
多分、ろくでもないことを企んでるに違いないが。
それでも、その目論見の為に、ベリクリーデを利用させることだけはしない。
…さて、王都に向かうとなればまずは、以前と同じように駅に、
「…やはり来ていたか。ジュリス・レティーナ」
「あ?」
背後から突然、聞き覚えのある声がして、振り向くと。
そこには、険しい顔をした天使…クロティルダがいた。
…お前。
「単身、キルディリア魔王国に乗り込むとは…。なかなか剛毅なことを考える」
なんだ。馬鹿にしてんのか?
「…元はと言えば俺の不注意で、ベリクリーデが連れ去られたんだぞ?…黙ってられるか」
「だが、我が姫は自分が連れ去られたことを、お前のせいだとは思っていない」
あぁ、そうかい。
「ベリクリーデがどう思っていようと関係ない。俺がそう思ってるんだからな」
だから、これは俺の意志だ。
俺は自分がそうしたいから、ベリクリーデを連れ戻しに来た。
それだけだ。
「そうか…。…利口なように見えて、意外とそうでもないんだな」
「…何だよ。喧嘩売ってんのか?」
お前の羽根、むしってやろうか。
今は目立つ訳にはいかないから、我慢してやるけどな。
「いや、むしろ尊敬の念を抱いている」
「皮肉が上手くなったもんだな」
「本気で言ってるんだ。…自分がそうしたいと思ったことを、ひたむきに貫き通す。…俺には出来なかった生き方だ」
「…」
…別に、今からでも遅くないだろ。
自分がそうしたいと思ったこと、やれば良いだろ。
誰も止めたりしねーよ。
「…クロティルダ。お前、ベリクリーデの傍にいたんだろ?」
「あぁ」
「じゃあ、ベリクリーデが今何処にいるか、知ってるんじゃないのか」
俺の前に、不用意に姿を現したからには。
存分に、利用出来るだけ利用させてもらうぞ。
ベリクリーデは、「何となくこっちのような気がする」みたいな曖昧な勘で。
その勘についていくと、見事、クロティルダを発見した訳だが。
今回は、そのベリクリーデが行方不明なのだから。
俺は、自分の力だけでベリクリーデを見つけなければならない。
生憎と…俺は、ベリクリーデみたいな勘の冴えはないからな。
意気込んで、遥々キルディリア魔王国まで来たものの…。
「…」
途方に暮れるのは後回しだ。
俺にはベリクリーデみたいな勘はないが、これでも俺は、そこそこの人生経験があるからな。
迷路の入口で二の足を踏むより、まずは手探りでも良いから、前に進むことが大切だと知っている。
だから、まずは前に進むことにする。
目指すは、キルディリア魔王国の王都、ファニレスだ。
多分ベリクリーデは、イシュメル女王の命令によって拉致されたのだ。
つまり、イシュメル女王はベリクリーデに用がある。
ならば、ベリクリーデは王都に…恐らく、ファニレス王宮にいる…。
と、予測するのが一番…妥当な気がする。
他に当てもないことだし、やはり、まずは王都を探しに行くのが無難だろう。
…よし。
「…今行くからな、ベリクリーデ」
待ってろよ。
イシュメル女王が何を企んでるのか知らないが。
多分、ろくでもないことを企んでるに違いないが。
それでも、その目論見の為に、ベリクリーデを利用させることだけはしない。
…さて、王都に向かうとなればまずは、以前と同じように駅に、
「…やはり来ていたか。ジュリス・レティーナ」
「あ?」
背後から突然、聞き覚えのある声がして、振り向くと。
そこには、険しい顔をした天使…クロティルダがいた。
…お前。
「単身、キルディリア魔王国に乗り込むとは…。なかなか剛毅なことを考える」
なんだ。馬鹿にしてんのか?
「…元はと言えば俺の不注意で、ベリクリーデが連れ去られたんだぞ?…黙ってられるか」
「だが、我が姫は自分が連れ去られたことを、お前のせいだとは思っていない」
あぁ、そうかい。
「ベリクリーデがどう思っていようと関係ない。俺がそう思ってるんだからな」
だから、これは俺の意志だ。
俺は自分がそうしたいから、ベリクリーデを連れ戻しに来た。
それだけだ。
「そうか…。…利口なように見えて、意外とそうでもないんだな」
「…何だよ。喧嘩売ってんのか?」
お前の羽根、むしってやろうか。
今は目立つ訳にはいかないから、我慢してやるけどな。
「いや、むしろ尊敬の念を抱いている」
「皮肉が上手くなったもんだな」
「本気で言ってるんだ。…自分がそうしたいと思ったことを、ひたむきに貫き通す。…俺には出来なかった生き方だ」
「…」
…別に、今からでも遅くないだろ。
自分がそうしたいと思ったこと、やれば良いだろ。
誰も止めたりしねーよ。
「…クロティルダ。お前、ベリクリーデの傍にいたんだろ?」
「あぁ」
「じゃあ、ベリクリーデが今何処にいるか、知ってるんじゃないのか」
俺の前に、不用意に姿を現したからには。
存分に、利用出来るだけ利用させてもらうぞ。



