神殺しのクロノスタシス7〜後編〜

その後。

俺とシルナは、早速王宮に向かった。

突然押しかけて、迷惑かなと思ったが。

有り難いことに、俺とシルナがやって来たと聞くなり、フユリ様は、すぐに時間を作ってくれた。





「こんにちは。シルナ学院長。それに羽久さんも」

「こんにちは、フユリ様」

現れたフユリ様は、一見、いつもと変わらない様子に見えた。

けれど、何処か疲れたような…。翳りが感じられる表情だった。

「シルナ学院長。今日はどう…」

「フユリ様…。何だかお疲れのようですね」

シルナは、珍しくド直球でそう尋ねた。

…まぁ、ある意味でそれが正しいかもな。

フユリ様相手に、「疲れてますか?」なんて聞いても。

絶対、素直には認めてくれないだろうから。

フユリ様は、シルナに問いかけられて、一瞬、困ったような表情になったが。

「…分かりますか?」

「さすがに…私の目も、そこまで節穴ではありませんから」

「そうですよね…」

これでも、シルナは勘が鋭い方だぞ。

普段は鈍いけどな。

「あっ…。羽久がまた、私に…」

良いから。

「悩みのタネはやはり、アーリヤット皇国とキルディリア魔王国のことですか」

シルナのいつもの台詞を遮るように、俺はフユリ様に尋ねた。

すると案の定、フユリ様は顔をしかめて、こくりと頷いた。

…だよなぁ。