わたしのスマホくん


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「あーあー、今日は雨かぁ」

翌日、リビングの窓から外をながめる桃李くんはつまらなそうに、大の字で床に寝転がった。
ソファに座る明華くんと碧くん、床に座る円華くん。
ちなみに水が苦手な莉雨くんは隅の方でわたしの部屋から持ってきたタオルケットにくるまって顔も見えない。

「そんなだめなのか?雨っていっても、家の中には入ってこないって」
「……昨日は少し濡れて、スマホに戻れない上に今日は雨……青空にくっついてないと自分生きてられない」

この通り、朝から莉雨くんはわたしとタオルケットから離れない。そのせいでか、円華くんからの視線が痛い。

「……ていうかさ、頑張って青空にくっついても後2、3日で僕たちの充電は底をつきる。ならいっそ、0にすれば戻れたりするんじゃない?」

0に──そうか……確か最初の頃に聞いたっけ。充電が0になったらどうなるのかって。

『ただスマホに戻るだけだよ。充電してくれればまた人になれる』って言ってたけど、この状況で0にして大丈夫なのか、不安がつのる。

「まぁそれは最終手段、って気がしなくもないけどな……」
「ぼくもそれは考えたけど、たとえスマホに戻れても、強制的に戻った反動みたいなので今度は人になれなくなったりする可能性もでてくる気がする」

碧くんの言葉に、そうかも……と思わざるをえないから、天気同様わたしたちの気持ちもどんよりとしてしまう。