明華くんの言葉に、うっと返す言葉につまる円華くんは、そっとヒロを指差した。
「ヒロがいいって言った」
「ぼくは姉ちゃんの弟だからね」
「……その勝ちほこった感じむかつく。ちゃんと見えてるからね、僕らスマホなんだから」
「別にいいもん」
……こうして会話を聞いてると、ヒロがスマホくんたちとまざってもなんの違和感もないのが不思議。
「おいおい、とりあえず寝ようぜ?ヒロ、2人の回収よろしくな?」
「ぼくたちも休まないと。青空、もう眠れそう?」
「あ、うん。明日休みだからって夜更かしのし過ぎはよくないもんね」
ベッドに入り直せば、ヒロは無理やり2人を連れて部屋をあとにした。
円華くんが"やっぱり青空と寝る"ってヒロの部屋に入るまで言ってたのが聞こえたけど。
……お母さんたちは、起きてないし大丈夫そう。
廊下を確認して、わたしは静かにドアを閉めた。目がさえてしまってるけど、これ以上の夜更かしはさすがにね……。
ベッドへ戻れば、碧くんがぐちゃっとなったタオルケットを広げ、かけてくれた。
「ありがと」
「うん。楽しい夢、みれたらいいね」
「おやすみな、青空」
「おやすみ、碧くん明華くん」
2人ももといた位置へ戻ると、莉雨くんが"おやす……"と途中まで呟いた。寝言なのかな、なんて思いながら、わたしは目を閉じた。



