「はぁ?僕が先だから。青空の腕全然あいてるし。ってことで……僕もいいでしょ?」

円華くんはわたしの後ろにまわり、ぎゅっと抱きついてきた。

「ちょ、円華く──」
「ずるいっ、ボクも!」
「おいっあまりバタバタするなって!」

莉雨くんの反対から桃李くんも来て、腰や腕にみっちりとくっつかれてしまい、身動きが取れなくなった。
莉雨くんをのぞいて2人共近いしっ。

──あ。

碧くんのほっぺふくれてる。少しだけど。
明華くんもあきれながらもふくれてる……。

その流れでヒロに目をやれば、あれ?お……怒ってる?

「……戻らないとこの光景を見ることになるってよく分かった」
「弟、僕たちのことうらやましいの?」
「は、はっ!?そんなわけないじゃん!なんでぼくが……」
「やたら青空のこと気にしてるからさ、生身だけどたまには君もくっついてみれば?」

よりわたしにくっつきながら、円華くんはヒロにそんなことを言った。
わたしもヒロが来るならウェルカムだけど。

「別にいいっ」

ああ、やっぱりお姉ちゃん離れ……。
って落ち込んでる場合じゃない!
今日は後、寝るまでをどうするかを話し合わないと──

「と、とりあえず今日をまず乗り切ろう?皆にはわたしとヒロの部屋にわかれてもらって……」
「僕青空の部屋」
「ボク!」
「だから騒ぐなって。静かに話し合おう、な?」

明華くんがまとめ役になり、ヒロの文句を聞きながら部屋割りが決まった。