わたしのスマホくん


「でも一応言っとくけど、ぼくは姉ちゃんの味方であってお前たちの味方じゃないから、勘違いしないでね」

……あれ?

「全員姉ちゃんに好意あんのびしびし伝わってきてむかつくし。だからまず、ぼくがほとんどいなかった夏休み中に姉ちゃんとどう過ごしたかとか、ぜーんぶ話してもらうとこからはじめるから」

1人ずつ!とヒロは人差し指をたてた。

「拒否権なし。姉ちゃんが夕飯の準備してる間にはやく話して。お母さんたちが帰ってくる前に聞きたいから」

ヒロは来い来い、とスマホくんたちを手招く。

「……お、おう?それはいいけど」
「ぼくもいいよ。いっぱい写真もためたし、話せる」
「自分も。……実は撮れた寝顔披露する」
「え!?ボク聞いてないよ!?はやく見せてー!」
「僕は嫌。別に話さなくても……はっ、おい離せ、弟!」

嫌がる円華くんだけヒロにつかまれてる……。明らかに円華くんの方が大きいのに、全然離される気配はない。

「姉ちゃん、スマホ借りてくね。一旦ぼくの部屋で色々聞いてくるから。いいでしょ?」

ヒロの顔が笑ってるのにちょっとこわい。

「い、いいけど……優しくしてね?」
「はーい。……ほら来て!」
「今優しくって青空に言われたろ!僕だけつかむな!」

連行される円華くん以外、手を振って向かいのヒロの部屋へ移動していく。
……大丈夫かな。少し不安だけど、なんとかなるよね?