「……今の、僕のことこわいみたいじゃなかった?」
「半分円華で半分水なんじゃないか?」
「うん、円華の言う通り、スマホに戻ればいいよ。そしたら濡れないよ莉雨。ぼくも青空のかばんにいれてもらうから」
「……たしかに、それが一番自分にいいかも。じゃあ戻るね」
そっと碧くんに声をかけられた莉雨くんは、ゆっくりわたしの手を取った。戻った時、手のひらにのるように。
「……あれ?」
「どうかしたのか?」
「戻れない」
「水に動揺しすぎたんじゃないの?ほら、僕一緒に戻ってあげるから」
「あ、待ってカバン開けるね」
皆で戻ろうと言って、わたしはカバンを大きめに開き待っていたのだけど、5人は口をそろえて言った。
"スマホに戻れない"──と。
「……え?」
わたしには戻り方とかは全く分からない。
ただどちらの姿になる時に光ることしか。
「……なんで、僕も戻れないわけ?」
「ど、どうしよ……ボクたちこのまま?」
「だれも戻れないってどういうことだよ……」
「もう一度やってみよう。莉雨も」
「分かった……」
そして、何度か試した結果──
スマホに戻れたのは、だれひとりいなかった。



