わたしのスマホくん


おそるおそる振り向けば、ベランダを埋め尽くすほどの女子の人数に驚いた。ズラッと並ぶ女子たちの間からさりげなく校門を見れば、


「……あ、見てみて!あそこにいるよ!」

桃李くんがいち早くわたしを見つけ、他の皆も門から顔を出す。

──なんで、こんなせまいとこから見つけられたの!?ちょっとした隙間から見ただけなのに!

「そーらー!カメラズームして見つけたよーん!」

そらー!とわたしの名前を連呼しながら両手で手を振ってくる桃李くん。
碧くんや明華くんも小さく振っていて、おまけにベランダにいる女子たちからの視線がいっきにわたしへ向いた。

「お、お先に……!」

今まで感じたことのない圧の視線に、無意識でお先に、と言葉にして慌てて教室を出る。

外に出ても、イケメンとかかっこいいとか言う声が頭上や帰る子たちから聞こえてきて。

その上走る途中に
『青空!その子たちだーれー!』って声がふってきたけど今はごめんなさいだ。
その質問に答えるより、わたしが気になっていることを優先させてもらいたい。

門の真ん前に立つ5人を通り過ぎ、木の陰に隠れて手招きする。5人はトコトコと来てくれるも、こんなんじゃ帰る生徒にも丸見え。だけど少しでも人の目が少ない場所で話したい。


「……何で皆して学校にいるの!?」

留守番のはずなんだけどっ。