どう記憶をたどっても、リビングで充電したことがはっきり脳内に思い出されるのに。


「あ、そうだ!」

家の電話からかけてみればどこにあるか分かるじゃん!

「見つからないことに焦りすぎてた……」

ただそこまで音量の設定高くしてなかったから、ちゃんと聞こえるかな……
不安を抱きつつ、自分の携帯番号へかけてみた。
受話器から耳を離し、メロディーが聞こえるか耳を()ます。

しだいに静かな家にわずかだけど何か鳴ってるな、くらいの音が聞こえ、わたしは一旦受話器をそのままに音のする方へ。


「これ……二階から聞こえてる?」

なぜ?──疑問が生まれるも、二階にあることがわかればまずはいいと、受話器を戻し二階に上がった。

他の部屋にあるわけないから、やっぱりわたしの部屋なんだよね……持っていった記憶ないけど。

「とりあえず見つかれば……って……」

「あ」

部屋に入った途端、ベットに座る青緑色の髪の男の子がいて、髪と同じ色の瞳と目が合った。

え……だ、誰──!?


驚きすぎて悲鳴以前に声すら出ない。
これ、通報……!?け、警察!?

男の子は立ち上がりこちらに歩いて来た。
止まって欲しいと前に手を出せば、一歩踏み出したまま止まる男の子。