私の中学校生活は、いつも通り、”彼”に感性を送ることから始まる。


「きゃあ〜〜〜っ、御厨くーんっ!かっこいい!!」

人混みの最前列で歓声を送る。
歓声を送る相手は、この学校の王子様、()(くりや)(あお)()くん。

ミルクティーブラウンがかった、艶やかな髪に、滑らかな白い肌。深い色の澄んだ瞳。
すっと通った鼻筋の全てが、彼の魅力を増しくわえている。

私は、綺羅(きら)(ばな)中学に入学当初から御厨くんが好きだった。
いわゆる、一目惚れってやつだ。

当然、御厨くんを好きな女子たちは他にもいるわけで。
だけど、私は諦めずにアピールしてる。



私は、青春したくてしたくてたまらなかった。
きゅんきゅんの恋に、キラキラの夢、電車通学に大切な親友。

それらを思い描いて、勉強を頑張り、見事第一志望の綺羅花中学に受かることができた。

そして、私は入学当初から恋をし始めた。