バスケ部のゆーこちゃん、バレー部のかなやんにブラスバンド部のりっちゃんと、みんな夏に大会を控えている。
ブラスバンド部のりっちゃんは、「ブラバンは運動部だよ……!」と鬼気迫る顔で言われたことがある。
お、おう……と肯くしかなかった。否定したらぶっ飛ばされそうだった。
私は中学ではバスケ部だったから、別の中学で女バスだったゆーこちゃんとは面識があった。
高校に入って、同じクラスだったゆーこちゃんに話しかけられて、席が近くだったかなやんとりっちゃんの四人でいることが多くなった。
八月になって大会が終わったら、花火とか夏祭りとか、四人で色々計画を立てている。ケータイ小説を読むのと同じくらい楽しみだ。
お蕎麦を食べ終わって、ゆっくり読むためにお皿も洗っちゃう。
食器棚にしまってから紅茶を入れて、いそいそとクッキーを二枚選んだ。
大奮発して八枚も選んじゃったから、この夏休みで大事にいただこう。
チョコレートもよかったんだけど、この暑さではすぐに溶けちゃうし、溶けたチョコがついた指で文庫本を触ってしまったらいやだったからやめておいた。
今月買った四冊の新刊をソファのサイドテーブルに並べて、アイスティーとクッキーはトレーに載せてから本の隣に置いた。
「よっしゃ! 読むぞー!」
気合を入れてから最初に読むと決めた本を手にする。
一冊目は高校生が主人公の恋愛もの。
親の再婚で義兄になった人が同じクラスの男子で、ドキドキの同居生活がはじまるお話。
これサイトで読んだとき、本気でドキドキして徹夜で読み切ったんだよなあ。
文庫版はなんと書き下ろしがついてるんだ。
途中でソファにごろっと横になって読んだり、アイスティーを飲んだりしながら一冊目を読み終わった。
「は~、至福」
こんな素敵なお話を世の中に生み出してくださってありがとうございます。と、文庫本に向かって両手を合わせて拝んだ。
ハッピーエンド大好き。バッドエンドはちょっと苦手。ホラーはもっと苦手で読めないのが悔しいけど、お話を世に生み出せるだけで作家様には尊敬しかない。
「次は~、ちょっとサイト見てみようかな」



