その日から毎日私と晶は、ペアの練習を重ねた。
ペア競技の技は主に、男性が女性を持ち上げるリフトや、投げ上げられた女性が空中で回転するツイストリフト、女性のジャンプを補助するスローイングジャンプ、デススパイラルなどが特徴的だ。
リフトは少しずつ慣れていかないと危険だから、まだまだ時間がかかる。
リンクでの貸し切り練習では、サイド・バイ・サイドやデススパイラルやペアスピンを練習し、混み合う一般営業の時間はオフリンク、つまり陸上でのトレーニングを積み重ねた。
持ち上げる男性側も、持上げられる女性側も筋トレが必要で、メディシンボールやゴムバンドを使って地味できついメニューにも励む。
その分、氷上での練習は楽しく、ついつい熱が入った。
「ちょっと、晶! 今のジャンプ、手抜きしたでしょ?」
「なんだよ、手抜きって。してねーよ、そんなの」
「嘘だ! わざと高さ抑えたよね?」
「だってそれは、結に合わせないといけないから。でないと着氷のタイミングがずれるだろ?」
「勝手なことしないで! 私が晶の高さに合わせる」
「えー、無理だよ。結、女子なんだから」
「こんな時だけ女の子扱いしないでよ。ほら、もう一本!」
言い合いながら何度もサイド・バイ・サイドでトリプルジャンプを飛ぶ私たちに、晴也先生は「仲がいいのか悪いのか……」と呆れていた。
そして晴也先生は、なぜだか本気でトリプルアクセルと4回転ジャンプの練習を私たちにさせる。
シングル選手のままならわかるけれど、ペアなのにどうしてここまで?と、内心私は不思議だった。
だけど晶と競い合ううちに、私もトリプルアクセルを下りられるようになる。
4回転もトウループなら何度か成功した。
とにかくがむしゃらに、毎日晶と練習を重ねていった。
ペア競技の技は主に、男性が女性を持ち上げるリフトや、投げ上げられた女性が空中で回転するツイストリフト、女性のジャンプを補助するスローイングジャンプ、デススパイラルなどが特徴的だ。
リフトは少しずつ慣れていかないと危険だから、まだまだ時間がかかる。
リンクでの貸し切り練習では、サイド・バイ・サイドやデススパイラルやペアスピンを練習し、混み合う一般営業の時間はオフリンク、つまり陸上でのトレーニングを積み重ねた。
持ち上げる男性側も、持上げられる女性側も筋トレが必要で、メディシンボールやゴムバンドを使って地味できついメニューにも励む。
その分、氷上での練習は楽しく、ついつい熱が入った。
「ちょっと、晶! 今のジャンプ、手抜きしたでしょ?」
「なんだよ、手抜きって。してねーよ、そんなの」
「嘘だ! わざと高さ抑えたよね?」
「だってそれは、結に合わせないといけないから。でないと着氷のタイミングがずれるだろ?」
「勝手なことしないで! 私が晶の高さに合わせる」
「えー、無理だよ。結、女子なんだから」
「こんな時だけ女の子扱いしないでよ。ほら、もう一本!」
言い合いながら何度もサイド・バイ・サイドでトリプルジャンプを飛ぶ私たちに、晴也先生は「仲がいいのか悪いのか……」と呆れていた。
そして晴也先生は、なぜだか本気でトリプルアクセルと4回転ジャンプの練習を私たちにさせる。
シングル選手のままならわかるけれど、ペアなのにどうしてここまで?と、内心私は不思議だった。
だけど晶と競い合ううちに、私もトリプルアクセルを下りられるようになる。
4回転もトウループなら何度か成功した。
とにかくがむしゃらに、毎日晶と練習を重ねていった。



