「うわー、テレビ! すんごい数のカメラ!」
いよいよやってきた全日本大会の日。
会場に着くと、真紀先生が興奮気味に声を上げた。
いたる所にテレビ局のポスターが貼られ、カメラマンがあちこちで撮影をしている。
「真紀、そんなこと大声で言うな。結に聞かれてプレッシャーになったらどうする?」
いや、私、晴也先生の隣にいますけど?
「だってすごいんだもん。私たちの時代には考えられなかったよね、晴也」
ん?ちょっと待って。
さっきから晴也先生も真紀先生も、呼び捨てじゃない?
それって、もしかして?
「あの……」
「なんだ? 結。緊張してきたか?」
「違います。晴也先生と真紀先生って、恋人同士なんですか?」
「はっ!?」
ふたりは声をうわずらせて固まる。
どうやら平常心ではないところに爆弾発言をされて、取りつくろうこともできないみたいだった。
と、こんなに冷静に分析できる私は、どうやら落ち着いているらしい、とこれまた冷静に考える。
「じゃあ、着替えてきますね」
「お、おう! がんばってな」
「着替えるだけですよ?」
「うん、がんばれ!」
ダメだこりゃ、と私はスタスタと更衣室に向かった。
いよいよやってきた全日本大会の日。
会場に着くと、真紀先生が興奮気味に声を上げた。
いたる所にテレビ局のポスターが貼られ、カメラマンがあちこちで撮影をしている。
「真紀、そんなこと大声で言うな。結に聞かれてプレッシャーになったらどうする?」
いや、私、晴也先生の隣にいますけど?
「だってすごいんだもん。私たちの時代には考えられなかったよね、晴也」
ん?ちょっと待って。
さっきから晴也先生も真紀先生も、呼び捨てじゃない?
それって、もしかして?
「あの……」
「なんだ? 結。緊張してきたか?」
「違います。晴也先生と真紀先生って、恋人同士なんですか?」
「はっ!?」
ふたりは声をうわずらせて固まる。
どうやら平常心ではないところに爆弾発言をされて、取りつくろうこともできないみたいだった。
と、こんなに冷静に分析できる私は、どうやら落ち着いているらしい、とこれまた冷静に考える。
「じゃあ、着替えてきますね」
「お、おう! がんばってな」
「着替えるだけですよ?」
「うん、がんばれ!」
ダメだこりゃ、と私はスタスタと更衣室に向かった。



