翌月。
晶は見事にバッジテスト初級に一発合格した。
「じゃじゃーん! 見て見て」
「おおー、ほんとだ! おめでとう」
得意気に見せられた受験者手帳の合格の文字に、思わず私も笑顔になる。
「スケート靴も買ったばっかりなのに、よく受かったね。足痛くなかった?」
「それがさ、やっぱりまだ硬くてなじまなくて。結局、貸し靴で受けた」
「ええー!? そんな人いるの?」
「ここにいる」
真顔で言われて、私は笑ってしまった。
けれど「来月は1級だって」という晶の言葉に、は?と目が点になる。
「来月? え、来月1級受けるつもりなの?」
「晴也先生がそう言ってた。再来月は2級だって」
「ええー!? 嘘でしょ?」
バッジテスト1級は、シングルジャンプのコンビネーションやアップライトスピンも課題になっている。
2級はさらに難易度が高いループやフリップ、ルッツジャンプに、シットスピン、フリースケーティングも加わる。
「晶、そんなハードなスケジュールで大丈夫なの?」
「大丈夫かどうかもわかんない。晴也先生にそう言われたから、そんなもんかと思ってた」
「そう、なんだ……」
晴也先生がそう言ってるなら、私が何か言うわけにはいかない。
(でもそんなに急いで受けるなんて、大丈夫なのかな? ハードな練習でイヤになったり、ケガしたりしないかな? 不合格になって落ち込んだり、やめたくなったりしたら……)
だけどそんな私の心配なんてまったく無意味だった。
晶は1級も2級も立て続けに合格してみせた。
晶は見事にバッジテスト初級に一発合格した。
「じゃじゃーん! 見て見て」
「おおー、ほんとだ! おめでとう」
得意気に見せられた受験者手帳の合格の文字に、思わず私も笑顔になる。
「スケート靴も買ったばっかりなのに、よく受かったね。足痛くなかった?」
「それがさ、やっぱりまだ硬くてなじまなくて。結局、貸し靴で受けた」
「ええー!? そんな人いるの?」
「ここにいる」
真顔で言われて、私は笑ってしまった。
けれど「来月は1級だって」という晶の言葉に、は?と目が点になる。
「来月? え、来月1級受けるつもりなの?」
「晴也先生がそう言ってた。再来月は2級だって」
「ええー!? 嘘でしょ?」
バッジテスト1級は、シングルジャンプのコンビネーションやアップライトスピンも課題になっている。
2級はさらに難易度が高いループやフリップ、ルッツジャンプに、シットスピン、フリースケーティングも加わる。
「晶、そんなハードなスケジュールで大丈夫なの?」
「大丈夫かどうかもわかんない。晴也先生にそう言われたから、そんなもんかと思ってた」
「そう、なんだ……」
晴也先生がそう言ってるなら、私が何か言うわけにはいかない。
(でもそんなに急いで受けるなんて、大丈夫なのかな? ハードな練習でイヤになったり、ケガしたりしないかな? 不合格になって落ち込んだり、やめたくなったりしたら……)
だけどそんな私の心配なんてまったく無意味だった。
晶は1級も2級も立て続けに合格してみせた。



