私は、世界一のシンデレラ

ところで、りぃくんの本名を言ってなかったけど、りぃくんの本名は、涼村(すずむら)凛斗(りいと)
わたしはずっと、”りぃくん”って呼んでる。



騒がしい昼休みにやることは、もう決まってる。
3組にいるりぃくんに会いに行くことだ。
わたしは、2組で、りぃくんは3組。
3組は下の階にある。

中央階段を降りた目の前がりぃくんの教室だ。

ワクワクとした気持ちで階段を降り、早速3組のドアに手をかけ、開けた。

ーーすぐにりぃくんを見つけた。
どんなに遠くに居てもすぐわかる。

いつもりぃくんは本を読んでたり、窓の外を眺めてたりするんだけど、今日は女の子と話してた。
楽しそうに笑い合う姿に胸がズキッと痛む。

私、恋してるわけじゃない”はず”なのに、どうして胸が痛むんだろう。


しばらくぼうっと見つめていたら、りぃくんは女の子と話し終えて自分の席に戻ろうとしていた。

「りぃくん!」

私は手をふってりぃくんを呼んだ。
そしたら、りぃくんはいつもの人懐こい笑みを浮かべる。