居ないと思っていたのに、居た彼のことで混乱しながら、教室への階段を登る。
残念ながら沙市とは別のクラスになっちゃったけど、さっきまで有った緊張なんてもう無い。
それよりも、気になる事がある。
「またね」と沙市と別れて、自分の教室に入ると、彼がいた。
クラス分けが書かれた掲示板で確認はしといたけど……本当に同じクラスだ。
彼は席について、近くの人と楽しそうに喋っている。
マスクをしていないから、笑った顔がよく見える。
ヤバい、ドキドキしてきた。
意識すると変になりそうだから、あんまり見ないようにして、黒板に貼られた席割り表の紙を見て、自分の席を確認する。
それで、ここでももう一回、名前を確認したけど、やっぱり彼は、横山和馬くん。
私の好きな人だ。



