君の素顔に恋をした


今日は、ゴールデンウィーク最終日。

バスケ部四人と、出かける日。


誘われた時から悩みの種だった服は、ゴールデンウィーク中に紗市と買いに行った。

七分丈の袖がふわっとしたブラウスと、ロング丈でプリーツが入ったキャミワンピース。

靴はスニーカーで動きやすさ重視で。

髪は、いつもより丁寧に整えて、メイクも気合い入れすぎとは思われない程度に、だけどしっかりと!

何度も鏡で確認したら、待ち合わせの十分前に付くように家を出た。



待ち合わせ場所の大きな駅の北口改札を出た所に着いたんだけど。

スマホを見ると、今は待ち合わせ15分前。

人が多いから、みんなに気づけてないのか、まだ来ていないのか見分けが付かない。

きょろきょろと探しながら歩いていると、周りより一つ飛び出た頭があったので近づく。


「前田くん。おはよう」

「おはよー、飯田さん」


私が挨拶すると、前田くんは、ふにゃっと笑う。

前田くんは、あんまり喋ったことないし、the陽キャって感じで、話しかけるのはめちゃくちゃ緊張するけど、見つけているのに声をかけないのも変だと思って、声をかけた。


「早いねー。みんな、まだ来てないよー」

「そう」


私は、それだけ言って黙ってしまう。


これから一緒に遊びに行くんだし、もっとなんか言った方が良いとは思うけど、なんて返せば良いのか分らないのだ。

……やっぱ、まだ話しかけないで、集まり初めてから話しかければ良かったかも。

前田くんにともっても、気まずい思いさせちゃっているよね。


私がぐるぐる考えちゃっている中、


「次に来るのは、市川かなー」


前田くんは、気まずいとか思って無いよう。


「分かるの?」

「バスケ部んとき、市川いっつも早いもん」

「そうなんだ」


確かに、想像付く。

市川くん、真面目っていうか、しっかりしてるもんね。


「立間さんとか、横山くんは、どんな感じなの?」


前田くんと話すのは、まだ緊張するけど、気になるので聞いてみる。


「あの二人は、どうだろ。市川は早いってよく聞くから分かっているけど、俺普段は一番最後なんだよねー。だから、みんなの順番分かんないや」

「じゃあ、今日一番最初なのは珍しい事なの?」

「そーだね。でも、みんなの為なんだよ。俺、身長高いから、集まる目印になるかと思って早く来たんだ。飯田さん的に、役に立った?」


私が頷くと、前田くんはぱっと笑う。


「なら、良かった」


前田くんは、大っきくて、それだけで威圧感を感じるし、チャラい見た目と雰囲気だけど、喋ると、ふわふわ? ふにゃふにゃ? している感じもあって、あんまり怖く無いかも。