「ちょっと、眠くて」
「そうなんだ。私もちょっとねむーい」
立間さんは、あくびをして私の隣に座った。
「バスケ部って一年生とか、マネージャーでも、朝練って有るの?」
立間さんは、運動部のマネージャーになろうと運動部を見て回った結果、男子バスケ部のマネージャーになったらしい。
ちなみに、横山くんも男バスに入ったので、二人は同じ部活だ。
羨ましいけど、私も入りたくて、美術部に入ったからなぁ。
もし掛け持ち出来たとしても、家庭科部気になるし……。
「ううん。本当は、一年生もマネージャーも朝練無いよ。私の場合は、今、バスケ部に先輩マネージャーが居ないから、部員の人に朝の時間に教えて貰っているの。放課後は、忙しそうだから」
「大変だね」
「でも、楽しいよっ。近くでバスケしてるの見れるし、誰かの役に立っている感じするし」
誰かの役に立つのが楽しいって思えるの、立間さん、マネージャー向いてるんだろうな。
「元々、バスケ好きなの?」
「うん、ミニバスやってた。身長伸びなかったから、中学ではテニス部入ったけど、マネージャーやるなら、バスケ部でも良いかなーって」
話しているうちに、男子の最後の一人がゴールをして、先生が集合を掛ける。
私達は立ち上がり、体に付いた砂を払って、のろのろと歩き出す。
「次、何やるんだっけ」
「大縄飛びだよ。一人ずつ入っていく方。クラスマッチがあるんだって」
「大縄飛びか、苦手だなぁ」
あの、一回一回、飛ぶために選択を迫られる感じ。
凄く、無理。
一人一人だから、引っかかったらめっちゃ目立つし、クラスマッチって事は、それで競うって事でしょ。
やりたくないなぁ。
でも、ドッチボールよりはマシだと思って、頑張るか。



