君の素顔に恋をした



「まぁ、そんな感じで、中学生の俺は、仲良くなるためにとりあえず同じ学年の子、全員名前を顔を一致させたんだ。だから、飯田さんの事、知ってたの」


数多居る内の一人だったのは寂しいけど、知られて無いよりは良かったのかな。

いやでも、知られてたって思うと、なんか恥ずかしいかも。


横山くんが知っていたのは、名前とかクラスだけだろうけど、なんか、なんか。


「ちなみに、飯田さんは、俺の事、知ってた?」


え! 

な、なんて言おう……。


個人的な事は全然知らなかったけど、横山くんという存在は、滅茶苦茶知ってた。

でも、なんで、知ってたかというと、それは好きだったから。

でも、それは言えなくて……。


頭の中、ぐるぐるさせて、私が言葉にしたのは。


「見覚えはあるよ」


嘘は言ってない。

貴方の姿をよく見ていた。


「まぁ、そんな感じだよな」


横山くんは、ちょっと寂しそう。


嘘ついて申し訳無いかも。

でも、でも、理由聞かれたら、超困っちゃう。


寂しそうにした顔も一瞬で消えて、また目を輝かせて、夢を語る。


「今度こそ、学年、全員と仲良くなってみたいなー」


横山くんの切り替え早い所、良いな……。


学年の人、全員と友達になるなんて、私には無理だけど、横山くんが多くの人に囲まれている姿が、ぱっと想像出来た。


「横山くんなら、出来ると思う」


無責任に出た言葉だけど、横山くんは嬉しそうにする。


「ほんとに? なら、頑張ろっと」


そのキラキラした顔を見るとやっぱり出来ると思う。


「うん。頑張ってね」