だから、そんな無防備な寝顔見せられたら、触れたくなる。
「起きないとチューするよ?」
耳元でそう言うと、ちーちゃんは勢いで飛び起きた。
「晴くん、なんでここにいるの!?」
「一緒に学校に行こうと思って」
「だからって勝手に部屋に入ってこないでよ~!」
「だっておばさんが“起こしてあげて”って言ったから……」
と言いかけたところで、
「千星、早くしないと遅刻するわよ~!」
ドア越しにちーちゃんのお母さんの声が聞こえた。
慌てて着替え始めたちーちゃん。
一応、目の前に男がいるんだけどな……。
「ちーちゃん、僕のこと忘れてるでしょ?」
その一言でやっと気づいたらしく、僕は玄関でちーちゃんの支度が終わるのを待った。


