「お父さんのかわりにはなれないけど。これからは僕がちーちゃんを守るから。だから、もう泣かないで」
――!
瞬間、まるでドラマのワンシーンを見ているかのように、鮮やかに記憶が甦った。
今の言葉は、毎晩ここで泣いていたわたしに晴くんが言ってくれたことだ。
「思い出してくれた?」
視線を空からわたしに移して、晴くんが言った。
その言葉に、わたしは静かに頷く。
「ちーちゃんのお父さんが亡くなる前に、お父さんに言われたんだ。“もしもおじさんに何かあったら、千星のことはおじさんのかわりに晴くんに守ってほしい”って」
「……っ」
うそ……お父さん、晴くんにそんなこと言ってたの?
ダメだ。泣くつもりなんてなかったのに、また涙が溢れてきた。
「だから決めたんだ。ちーちゃんのことはずっと僕が守るって」
そう言いながら、晴くんがわたしを抱き寄せて。
「ちーちゃんのことが大好きだから」
耳元でそう囁いた。


