「ちーちゃん、早かったね」
「まぁね」
「じゃあ、行こうか」
そう言うと晴くんは玄関に向かった。
「晴くん、今日ご両親遅くなるようならうちで夕飯食べていって」
「ありがとうございます」
家を出る時、お母さんが晴くんにそう声をかけた。
晴くんのご両親は共働きだから、うちで一緒に夕飯を食べることも多いんだ。
「どこに行くの?」
いきなりデートしようなんて連れ出されたのはいいけど、どこに行くかまだ聞いてない。
「僕とちーちゃんにとって思い出の場所だよ」
「思い出の場所?」
そう言われても、思いつく場所がない。
不思議に思いつつ、晴くんのあとをついていく。
そして、家を出て十五分ほど歩いて着いたのは、地元の児童センターだった。
「ここって…」


