晴くんのことばかり考えちゃって全然課題に集中できない。
もうあきらめよう、とテキストを閉じたその時。
「千星、晴くんが来てるわよ~」
ドアをノックする音と一緒にお母さんの声が聞こえた。
そして、すぐにドアが開いて顔を覗かせたのは晴くんだった。
「え、晴くん⁉」
どうしよう。
あの日から顔合わせづらくてなんとなく避けちゃってたから、まだ晴くんと話す心の準備出来てないのに……。
ひとりで慌てていると、
「ちーちゃんと一緒に行きたいところがあるから、今から三十分以内で支度して」
晴くんはこの前のことなんて全然気にしてないような普通の態度でそう言った。
「え⁉ なんで⁉」
「今日ちーちゃんの誕生日でしょ。ちーちゃんとデートしたいから」


