「やめろって」
ちーちゃんの手を振り払って、
「いつまでも弟扱いしないでよ」
思わずそうつぶやいた。
「え?」
でも、ちーちゃんには聞こえていなかったみたいだ。
「なんでもない。またね」
気がつけばもう家の前に着いていて、僕はそのまま玄関のドアを開けて中に入った。
「……はぁ……」
家に入った途端、自然とため息が出た。
ちーちゃんって、ホントに鈍感だ。
あれだけ言っても、僕の気持ちなんて全然気づいてくれない。
きっと、僕がヤキモチ妬いたっていうのも、小さい子がおもちゃ取られて拗ねてるみたいにしか思ってないんだろうな。
僕は女の子としてちーちゃんのことが好きだから、他の男の子に取られたくないのに。
いつになったら、ちーちゃんはわかってくれるんだろう。


