和彰はあの乱闘騒ぎには入らず、1人傍観していた。
そのことが僕にとっては意外だったし、なぜ助けてくれなかったんだと、少しだけ腹立たしく感じられたことだった。
「和彰、君はどうして……」
なにもしてくれなかったんだ?
そう質問しようとしたとき、幸雄が駆け足で戻ってきた。
「口に血がついてるから」
と、僕の口の端に濡れたハンカチを押し当ててくる。
ズキリとした痛みが走って顔をしかめるけれど、熱を持っていた顔が冷やされて心地いい。
「本当にごめん、僕のせいで」
「幸雄くんが悪いわけじゃないだろう? 悪いのは、あいつらの方だって誰が見てもわかるよ」
「でも、僕がもう少し強ければあんなことにはならなかったはずなんだ」
幸雄はそう言うと悔しそうに唇をかみしめてうつむいてしまった。
「弱いのはあいつらの方さ、集団にならないとなにもできないなんて。和彰もそう思うよな?」
そのことが僕にとっては意外だったし、なぜ助けてくれなかったんだと、少しだけ腹立たしく感じられたことだった。
「和彰、君はどうして……」
なにもしてくれなかったんだ?
そう質問しようとしたとき、幸雄が駆け足で戻ってきた。
「口に血がついてるから」
と、僕の口の端に濡れたハンカチを押し当ててくる。
ズキリとした痛みが走って顔をしかめるけれど、熱を持っていた顔が冷やされて心地いい。
「本当にごめん、僕のせいで」
「幸雄くんが悪いわけじゃないだろう? 悪いのは、あいつらの方だって誰が見てもわかるよ」
「でも、僕がもう少し強ければあんなことにはならなかったはずなんだ」
幸雄はそう言うと悔しそうに唇をかみしめてうつむいてしまった。
「弱いのはあいつらの方さ、集団にならないとなにもできないなんて。和彰もそう思うよな?」



