幽霊学級

「逃げなくてもいいのに」
部室棟へと走っていった淳に呆れてつぶやく。
「前に言っただろう、あいつは怖がりなんだ。俺が来たから逃げたんだ」
和彰がこちらへ近づいてきながら言った。
「でも嬉しかったよ、郁哉」
「え、なにが?」
「俺たちのことを必死でかばってくれてただろ?」
「聞こえてたの!?」
一体いつから話を聞いていたんだろう。
なんだか恥ずかしい気持ちになって僕は和彰から視線をそらせた。
「恥ずかしがらなくてもいいじゃないか。郁哉はやっぱりヒーローだな」
和彰は僕の肩をポンッと叩き、ふたりで教室へ向けて歩き出したのだった。