ユリちゃんと話をした後の僕はほーっとした気持ちになっていた。 実際にぼーっとしていたみたいで、いつもの3人組と一緒に教室のベランダに出て座っていてもその会話の内容が頭に入ってこなかった。 「どうしたんだよ郁哉。なんか様子が変だぞ?」 隣に座り込んでいた功介が心配そうに覗き込んでくる。 「ううん、なんでも……」 といいかけて口を閉じる。 ユリちゃんと話をしたことをちゃんと説明したほうがいいと思い直す。