幽霊学級

それは教室内で功介が暴れたときのことだろうか?
「俺にとっては物に触れることのできる幽霊。ポルターガイスト現象だったんだ」
「ポルターガイスト」
教室内で逃げ惑っていたクラスメートたちを思い出す。
あのとき功介を止めに入る生徒がいなかったのは、功介の姿が見えていなかったからなんだ。
「功介の家の事情は知ってるよな?」
「う、うん」
「あいつは虐待のせいで強い恨みを残して死んだ。そういう魂がこの世にとどまれば悪霊化する。カゲは、功介が悪霊化したものだ」
「で、でも。功介の心残りだった妹さんは無事に助けたのに」
「一歩遅かったか、功介がちゃんと供養されてないかの、どっちかだろうな」
そう言われて僕は大きな体の功介の親を思い出した。
あんなゴミ屋敷の中で、功介が満足できる供養がなされたとは考えにくい。
「まずい、近づいてくるぞ!」
カゲがどんどんこちらへ迫ってきて、淳が逃げ出した。