【完結】七年越しの初恋は甘く熱く、ほろ苦く。



 祥太くんは「にしても美味いなあ」と幸せそうな顔を浮かべる。

「喜んでもらえて、良かった」

「今度は塩唐揚げ食べてみたいな」

「塩唐揚げも美味しいよね。さっぱりしてて」

  塩唐揚げか……。塩唐揚げってそんなに作ったことないし、今度挑戦してみようかな?
 私も塩唐揚げ、食べてみたいな。

「なあ、絵梨紗」

「ん?」

 そんな私に祥太くんは「絵梨紗、もうすぐ誕生日だろ? 何か欲しいもの、あるか?」と聞いてくれる。

「あ……そうだね。 確かに、もうすぐ誕生日だ」

 もうそんな時期になってきたんだなと思う。

「誕生日プレゼント、何か欲しいものがあったら言ってほしい」

「ええ、プレゼントか……」

 誕生日プレゼント、何か欲しいものあったかな? 

「今すぐにじゃなくていい。 何か見つかったら、言ってくれ」

「うん、ありがとう」

 誕生日プレゼントか……。もちろん、何をもらっても嬉しい。
 やっぱりこういうのは、気持ちが大事だからね。

「プレゼントは、祥太くんが選んだものがほしい」

「え? 俺でいいのか?」

「祥太くんが選んでくれたものがほしいの」

 祥太くんと付き合ってから初めて迎える誕生日だし、祥太くんからのプレゼントは何をもらっても嬉しいに決まっている。
 だって、嬉しくない訳はないんだから。

「そうか……。じゃあ、俺が絵梨紗のために選んでもいいか?」

「うん、選んでほしい」

 祥太くんが私のために選んでくれるとか、嬉しすぎてワクワクしちゃう。