んん、どうだろう……? でもお味噌汁を食べるとやっぱりホッとするから、安心感はあるよね。
「唐揚げであんまり感じたことはないけど、お味噌汁なら安心感感じるかも」
「なんかさ、唐揚げって日本特有の食べ物じゃないか? 海外にもそれらしきものはあるんだろうけど、やっぱり日本の唐揚げを食べるとそれが一番美味いなって思うし」
「……まあ、確かに」
祥太くんは海外生活が長かったというものあるから、余計にそう感じるのかもしれないね。
「俺、この世の中で一番好きな食べ物って絵梨紗の作る唐揚げと味噌汁かもしれないわ」
「ええ、本当に?」
なんだか大げさなようにも感じるけど、でもそう言われるのは正直嬉しい。
「本当。絵梨紗が作ってくれたものは何でも美味しいけど、唐揚げと味噌汁がダントツで美味いよ」
「それは嬉しいな。 ありがとう、祥太くん」
祥太くんが美味しそうに食べてくれるから、私も作って良かったと感じる。
「マジでこのにんにくの感じちょうどいいな」
「ねえ、そんなに褒めても何も出ないよ?」
そう話したら祥太くんは「いいんだよ、俺は今とにかく絵梨紗のことを褒めちぎりたいんだ」と言ってくれた。
「ありがとう、これからも祥太くんのために料理頑張らないとね」
「それは期待しかないな」
「やめてよ、過剰に期待しないで」
と言ったものの、祥太くんは「俺のためっていうのが、本当に嬉しいよ」と言ってくれた。
「だって好きな人に料理が作れる幸せって、なかなか感じないからさ」
「そっか」



