「お母様、私も一生懸命祥太さんを支えられるように頑張ります。……なので、安心してくださいね」
私がそう話すと、祥太くんは私を見つめる。
「……母さんは父さんに愛されて、きっと幸せだったんだろうな」
リビングに戻る途中、祥太くんはそんなことを言った。
「え……?」
「いや、母さんの最後の顔、本当に幸せそうだったんだ。 なんか、微笑ましい顔をしていた」
「……そっか」
きっと祥太くんのお父さんも、祥太くんのお母さんのことを誰よりと大切にしていんだと思う。
ずっと祥太くんのお母さんだけは愛していて、幸せだったんだろうなと思う。
「俺、やっぱり父さんを尊敬する」
「うん」
祥太くんがいるのは、お父さんとお母さんがいたからだ。 祥太くんのお父さんとお母さんがいなかったら、私は祥太くんと出会うことはなかった。
祥太くんを産んでくれたおかげで、私には今がある。 祥太くんのお母さんとお父さんには、本当に感謝してる。
私と祥太くんを出会わせてくれて、本当にありがとう。 私は祥太くんと出会えて本当に幸せだし、毎日が大切な日々になっている。
「さ、ロールケーキ食べて帰ろうか」
「うん」
私たちはリビングへ戻り、紅茶とロールケーキを頂いた。
「今日は来てくれてありがとう、絵梨沙さん」
「こちらこそ、お時間作って頂いてありがとうございました」
「気を付けてな、祥太」
「ああ。 じゃあな」
「では、失礼します」
祥太くんは車に乗り込むと、駐車場から車を発進させた。



