【完結】七年越しの初恋は甘く熱く、ほろ苦く。



「試着してみたら?」

「うん、じゃあそうするね」

 自分が気になっていたもう一つのネイビーのワンピースと祥太くんが見つけてくれた白のワンピースを手に試着室へ入った。

「祥太くん、どう?」

 とりあえず試着したネイビーのワンピースを、祥太くんに見てもらうことにした。

「お、いいじゃん。かわいい」

「本当?」

 祥太くんは「絵梨沙はスタイルがいいから、そういうキレイめなワンピースが似合うんだな」と褒めてくれた。

「ありがとう。 ネイビーってどうかな?」

「俺はいいと思うけどね。 大人っぽい感じするし」

「そうかな?」

 とりあえず白のワンピースも試着することにした。
 
「祥太くん、どうかな……?」

 白のワンピースってあまり実は持ってないけど、白もかわいいなと思った。
 白だから清楚な感じがするし、爽やかさもある気がする。  

「やばいな……」

「……祥太くん? どうしたの?」

 白のワンピースを試着してみたけど、なんだか祥太くんの様子が変な気がする。
 
「祥太くん?」

 祥太くんの名前を再び呼ぶと、祥太くんは「ダメだ……かわいすぎる」と顔を少し赤くしていた。

「似合ってる?」
 
「いや、まあ……」

「え、なに?……もしかして、似合ってない?」

 私がそう聞くと、祥太くんは「違う。すごく似合ってる」と言ってくれた。

「というか……その、似合いすぎて誰にも見せたくない」

「えっ?」

 祥太くんに「俺だけが見たいから、すぐに着替えて」と言われてしまった。