「試着してみたら?」
「うん、じゃあそうするね」
自分が気になっていたもう一つのネイビーのワンピースと祥太くんが見つけてくれた白のワンピースを手に試着室へ入った。
「祥太くん、どう?」
とりあえず試着したネイビーのワンピースを、祥太くんに見てもらうことにした。
「お、いいじゃん。かわいい」
「本当?」
祥太くんは「絵梨沙はスタイルがいいから、そういうキレイめなワンピースが似合うんだな」と褒めてくれた。
「ありがとう。 ネイビーってどうかな?」
「俺はいいと思うけどね。 大人っぽい感じするし」
「そうかな?」
とりあえず白のワンピースも試着することにした。
「祥太くん、どうかな……?」
白のワンピースってあまり実は持ってないけど、白もかわいいなと思った。
白だから清楚な感じがするし、爽やかさもある気がする。
「やばいな……」
「……祥太くん? どうしたの?」
白のワンピースを試着してみたけど、なんだか祥太くんの様子が変な気がする。
「祥太くん?」
祥太くんの名前を再び呼ぶと、祥太くんは「ダメだ……かわいすぎる」と顔を少し赤くしていた。
「似合ってる?」
「いや、まあ……」
「え、なに?……もしかして、似合ってない?」
私がそう聞くと、祥太くんは「違う。すごく似合ってる」と言ってくれた。
「というか……その、似合いすぎて誰にも見せたくない」
「えっ?」
祥太くんに「俺だけが見たいから、すぐに着替えて」と言われてしまった。



