【完結】七年越しの初恋は甘く熱く、ほろ苦く。


【絵梨沙、今日の夜会えないか? 話したいことがある】

 お母さんの葬儀へ行っている祥太くんから、突然連絡が来た。

【話? うん、わかった】

 どうしたんだろう?祥太くん。 今日はお母さんの葬儀だって言ってたから、連絡はこないと思っていたんたけど。

【19時に家で待ってる】

【わかった】

 私はそう返信すると、スマホをポケットへ戻した。

「絵梨沙ちゃん、これ新刊届いたから並べてくれる?」

「わかりました」

 祥太くんのことが心配ではあるけど、今は仕事に集中しないと……。
 
 休憩を挟みながら定時で仕事を終えた私は、祥太くんに【仕事終わった。今からそっちに行くね】とメッセージを残し、祥太くんの家へ向かった。


✱ ✱ ✱


 祥太くんの家のインターホンを押すと、祥太くんはすぐに玄関を開けてくれた。

「祥太くん、お待たせ」

「絵梨沙、お疲れ。急に呼び出してごめん」

「ううん、大丈夫だよ」

 祥太くんはリビングへと通してくれた。

「今コーヒー淹れるな」

「あ、ありがとう」

 今日の祥太くんは、少しだけ表情が暗いような気もする。

「はい、コーヒー」
  
 祥太くんはテーブルにマグカップを置いてくれる。

「ありがとう」

 祥太くんは私の隣に座ると「ごめんな。急に呼び出して」とコーヒーを飲む。

「ううん。 話ってなに?」
 
 私はマグカップをテーブルに置くと、祥太くんを見る。

「今日……父さんと久しぶりに話をしたんだ」

「……そうなんだね」