【完結】七年越しの初恋は甘く熱く、ほろ苦く。



 まさか父さんがそんなことを言うなんて思わなかった。 今でも反対しているのに、なぜそんなことを言ったのか、俺にはわからない。

「いいのか? 続けて」

 そう聞くと「まあ、それが母さんの願いでもあるからな」と俺に言った。

「言われなくても、俺はずっと弁護士を続けるつもりだけどな」

「そうか。……まあお前ももう子供じゃないんだ、自分の人生は自分で決めたんだろう」

「ああ」

 父さんとこんなに話したのはいつぶりだろうか。久しく話してないので、いつぶりかもわからない。
 でも久しぶりに父さんと話した気がする。

「……父さん、俺父さんに一つ言いたいことがあるんだけど、いいか」

「なんだ」

「俺、今付き合っている人がいる」

 俺がそう話すと、父さんは一言「そうか」とだけ呟いた。

「彼女を今度、父さんに紹介したいと思ってる」

 父さんはそれを聞いては「なんだ。結婚でもするつもりか」と問いかけてくる。

「まあ、俺は少なくともそうしたいと思ってるけど」

「そうか。……まあお前が選んだことだ。私は口を出すつもりはないがな」

 父さんはそう言っていたけど、多分少し嬉しいのかもしれない。
 顔が少しだけほころんでいるように見えたからだ。

「俺が結婚したいって言ったら、認めてくれるのか?」

「……認めるも何も、お前はそのつもりで私に紹介したいと言ったんだろう」

「まあ、そうなんだけどさ」

 父さんは俺が結婚したいって言っても、別に反対するつもりはなかったってことか……?