「祥太くんはきっと、素敵な弁護士さんなんだね」
「え?」
「だって祥太くんは……誰よりも真面目だし、負けず嫌いだし、誰よりも他人のことを思える人だよ? 自分に何かあって弁護してほしいってなった時、私なら真っ先に祥太くんに頼みたいって思うよ」
私のこの言葉は本心だ。 私が何かトラブルを抱えて迷った時、一番に相談したい相手は祥太くんだ。
祥太くんに守ってもらいたいと、そう思う。
祥太くんは嬉しそうに微笑むと「絵梨沙は本当に優しいな」と言ってくれた。
「そうかな?」
「ああ。絵梨沙こそ、誰よりも人のことを思える人だな。……俺は絵梨沙の優しさに、いつも救われてる。絵梨沙がいないと、俺はダメだわ」
そんなことを言われたのは初めてだけど、言われたらやっぱり嬉しいものだ。
「私もだよ。 私も、祥太くんがいないと生きていけないもん」
「それは嬉しいことを言ってくれるな」
「本当のことだもん」
だって誰よりもずっと思い続けてきた人だ。 私は祥太くんのことを信じてるし、これからだって信じ続ける。
「これだから俺は、絵梨沙から離れられないんだな」
「えっ?」
「絵梨沙、俺も絵梨沙がいないと生きていけないわ。 だからこれからも、俺の癒やしの存在になってくれたら嬉しいな」
私はその言葉の後で、祥太くんからの甘い口づけをもらう。
「もちろん。私で良ければ」
「絵梨沙、もう一回キスしていい?」
「いいよ」
私はどうしたって、祥太くんから離れることは出来ない。



