【完結】七年越しの初恋は甘く熱く、ほろ苦く。



「祥太くんはきっと、素敵な弁護士さんなんだね」

「え?」

「だって祥太くんは……誰よりも真面目だし、負けず嫌いだし、誰よりも他人のことを思える人だよ?  自分に何かあって弁護してほしいってなった時、私なら真っ先に祥太くんに頼みたいって思うよ」

 私のこの言葉は本心だ。 私が何かトラブルを抱えて迷った時、一番に相談したい相手は祥太くんだ。
 祥太くんに守ってもらいたいと、そう思う。

 祥太くんは嬉しそうに微笑むと「絵梨沙は本当に優しいな」と言ってくれた。

「そうかな?」

「ああ。絵梨沙こそ、誰よりも人のことを思える人だな。……俺は絵梨沙の優しさに、いつも救われてる。絵梨沙がいないと、俺はダメだわ」

 そんなことを言われたのは初めてだけど、言われたらやっぱり嬉しいものだ。

「私もだよ。 私も、祥太くんがいないと生きていけないもん」

「それは嬉しいことを言ってくれるな」

「本当のことだもん」

 だって誰よりもずっと思い続けてきた人だ。 私は祥太くんのことを信じてるし、これからだって信じ続ける。

「これだから俺は、絵梨沙から離れられないんだな」

「えっ?」

「絵梨沙、俺も絵梨沙がいないと生きていけないわ。 だからこれからも、俺の癒やしの存在になってくれたら嬉しいな」

 私はその言葉の後で、祥太くんからの甘い口づけをもらう。

「もちろん。私で良ければ」

「絵梨沙、もう一回キスしていい?」

「いいよ」

 私はどうしたって、祥太くんから離れることは出来ない。