「絵梨紗」
「ん?」
祥太くんが私をそっと抱き寄せる。
「祥太くん……?」
「俺と夫婦になってくれて、ありがとう。……愛してる」
祥太くんが私に甘くて優しいキスを落とす。
「私も、愛してるよ。……ずっとずっと、この先も愛してる」
私には祥太くんだけだから。 もう二度と絶対に離れない。
「俺の方が愛してる」
「ねえ、いつもそれ言うよね」
そう言葉を返すと、祥太くんは照れくさそうに「だって本当のことだしな」と言い返して来る。
「意地っ張りなんだね、意外と」
「そんなことはない」
「ふふふ。……祥太くんてば、ムキになってるの?」
私がそう聞くと、祥太くんは思い切り私にキスをしてくる。
「んんっ!?……ちょっと、なに?」
「言っておくが、ムキになんてなってないからな」
私はそんな祥太くんがかわいく見えて、独り占めしたい気持ちになった。
「素直じゃないんだから」
「絵梨紗もな」
結局、どっちもどっちってことだ。 私たちは、似た者夫婦ってことだ。
「祥太くん、私……祥太くんの妻として、一生懸命頑張るからね」
「ありがとう。 でも、そんなに無理して頑張る必要はないからな」
祥太くんが頭をぽんと撫でてくれる。
「うん、ほどほどに頑張るね」
「ああ、ほどほどにな」
私たちはお互いに微笑みあうと、お互いどちらからともなくキスを交わした。
「祥太くん、ずっと一緒にいてね」
「もちろん、ずっと一緒にいる。 もう二度と離さないって決めたんだから」



