祥太くんは両親にもとても優しくて、両親ともたくさん話をしてくれた。
「三国さんは、絵梨紗のどこが好きなの?」
「えっ?」
お母さん、そんなこと聞かないで……! 恥ずかしいから!
「絵梨紗さんは大学の時の同級生で、僕の初恋の人なんです。……絵梨紗さんは昔からとても人柄がよくて、優しくて、笑顔がとても素敵な人だと思っていました。 絵梨紗さんの隣にいるといつも明るくなれて、癒やされます」
祥太くんがそんなことを話すものだから、私は急に恥ずかしくなってしまう。
「まあ、絵梨紗ってば、すごく愛されてるのね」
お母さんは嬉しそうに笑っている。
「僕は、絵梨紗さんといる時が一番、本当の自分でいられる気がするんです。 弁護士という職業の僕ではなくて、ありのままの僕を見てくれる絵梨紗さんのことが、大切なんです」
さすが祥太くんだ。 お母さんの質問にこんなにスラスラと返せる語彙力がとても素晴らしい。
って、関心してる場合じゃない……!
「あの……お母さん、お父さん」
祥太くんが両親の方へと体を向け直す。
「僕は絵梨紗さんのことを、生涯幸せにしたいと思っています。……なので、絵梨紗さんと結婚させていただけないでしょうか」
祥太くんはきっと緊張しているに違いない。 だけど、両親の前でちゃんと伝えたい言葉を伝えられたのだと思う。
「もちろん。 娘をよろしくお願いします」
「絵梨紗のこと、よろしくお願いします」
両親も祥太くんのことを認めてくれているようで、安心した私だった。



